
株主の皆さまには、日頃より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
Hondaは、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、EVへの取り組みを加速してきましたが、本年3月の発表のとおり、足元の北米などでのEV需要の鈍化を踏まえ、将来における損失回避の観点から、北米でのEV3モデルの投入中止を決定いたしました。厳しい判断ではありましたが、EV関連の損失を早期に処理することで、将来に向けた経営基盤の安定化を図るべく、本決断に至りました。
2026年3月期の連結経営成績は、EV関連損失の影響などにより、営業利益が4,143億円の損失となりました。二輪事業はインドやブラジルを中心とした台数増加により、過去最高の販売台数・営業利益を達成いたしました。また、四輪事業においては、関税負担の増加および、半導体供給不足などによる販売台数の減少など厳しい事業環境の中、全社一丸となったコストダウンの実施により、EV関連損失を除けば黒字となりました。EV関連損失を除く全社の営業利益は、1兆393億円と試算されます。
2027年3月期の連結業績見通しにつきましては、足元の中東情勢への懸念や材料価格高騰の影響などはあるものの、二輪事業における過去最高の販売台数や四輪事業における北米を中心としたICE(内燃機関)/ハイブリッド車の販売強化などにより、営業利益は5,000億円、EV関連損失を除く全社の営業利益は、前期並みの1兆円を目指してまいります。
また、2027年3月期の配当につきましては、DOE3.0%を目安としつつ、安定的かつ継続的な配当方針を維持し、2026年3月期同額となる1株当たり年間70円を予定しております。
5月14日に今後の事業の方向性を公表しましたが、まず今後3年をめどにものづくり体質の徹底強化などによる四輪事業の体質改善に集中的に取り組み、盤石な収益性を有する二輪および金融の事業成長と合わせて、2029年3月期には、過去最高水準の営業利益への回復を目指していきます。2027年からは、体質改善の効果とともに、次世代ハイブリッドモデルの投入と、注力地域と位置付けた北米・日本・インドにおいて、商品力の一層の強化を図ってまいります。このような事業戦略の着実な実行と、果断かつ透明性のある意思決定を実現するため、取締役会や各委員会の構成、および運営体制の見直しなど、ガバナンス体制の強化も行います。
また、「2050年のカーボンニュートラル実現」という目指す方向性については、Hondaが総合モビリティカンパニーとして事業を行っていく限り、その責務として取り組み続けていくもの、との考えから、変わることはありません。その一方で、その実現に向けたアプローチについては、地域ごとの市場環境、需要動向を見極めながら、EVだけでなく、ハイブリッド、カーボンニュートラル燃料、カーボンオフセット技術など多角的なアプローチによって実現を目指していく方針です。
Hondaを取り巻く環境は、かつてないほど不確実性が高く、厳しい環境にありますが、EVへの投資や研究開発は引き続き継続しつつも、四輪事業再構築に向けた施策を、真摯に着実に実行していくとともに、強固な二輪事業、財務基盤のもと、必ず力強い成長軌道に乗せていきます。
株主の皆さまにおかれましては、変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
