第60回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 7816

対処すべき課題

 当社グループは、「自然と人、人と人をつなぎ、人間性を回復する」という社会的使命を果たすとともに、持続的な成長を成し遂げるため、以下のことに注力してまいります。


国内・海外における成長戦略

 成長戦略については、各国において市場の成熟度が異なるため、取るべきアクションは異なりますが、いずれの市場においても、新規キャンパーの創出とロイヤルカスタマー化の実現を目指してまいります。
(1)国内
 「チャネル戦略」、「商品戦略」、「コミュニティ戦略」の3つを重点的に取り組んでまいります。チャネル戦略に関しては直営店舗の収益性の改善を追求しつつ、更なる出店を行ってまいります。継続してキャンプフィールドの全国への拡大を目指し、新たな価値を提供した体験施設を広げてまいります。卸先に関しては、新しい形態を含めたSPS店舗の出店を通じて販路拡大を行ってまいります。商品戦略に関しては、継続的に革新的な商品を開発し発信することと、エントリー層へのアプローチを強化した商品戦略の強化を行ってまいります。順調に成長しているアパレル事業に関しても、販路を拡大し収益を最大化してまいりたいと思います。コミュニティ戦略に関しては、引き続き新規キャンパーの創出とロイヤルカスタマー化への取り組みを強化してまいりたいと思います。
(2)米国
 世界最大のアウトドア市場ではあるものの、ハイキングなどのアクティビティを中心とした市場が大きな部分を占めており、スノーピークのキャンプスタイルの根幹にある、アウトドアでの豊かな時間を楽しむスタイルとは異なっております。そのため、まずはスノーピークのキャンプスタイルの浸透を実現するべく、キャンプブランドとしての認知の向上を引き続き目指してまいります。2024年春に大型体験施設のSnow Peak Campfield Long Beachの開業を予定しており、米国キャンプ市場にスノーピークのキャンプスタイルの認知訴求を強化してまいります。またキャンプフィールドの開業を皮切りに、卸先に対するスノーピークのキャンプスタイルの営業を強化することで更なる市場シェアを拡大してまいりたいと思います。
(3)中国
 キャンプ文化が発展段階にあるため、米国と同様にまずはスノーピークのキャンプスタイルの浸透を図り、キャンプブランドとしての認知の向上を目指してまいります。それに対する施策について、中国全土への拠点の拡大を進めてまいります。中国に関しては、マネジメントコントラクト方式での出店を中心に主要都市への出店を行ってまいります。また、重要都市に直営にてフラッグシップ店舗を開発し、スノーピークのキャンプスタイルを訴求してまいります。更にアフターサービスの拠点開発を行っていくこと、リアルイベントの開催を積極的に行うことで、顧客とのエンゲージメントを構築してまいりたいと思います。また、中国においてはEコマースの市場規模が大きいため、自社ECサイトの営業活動の強化、及び主要モールでの営業活動を強化してまいります。中国のSNSの活用やデジタルマーケティングを積極的に行い、中国全土へのスノーピークのキャンプスタイルの浸透を図りたいと考えております。


経営基盤の強化

 経営基盤強化では、高収益な経営体質の実現を果たすために、「サプライチェーンの強化」、「経営管理体制の強化」、「人財戦略の強化」の3つの項目について注力してまいります。
(1)サプライチェーンの強化
 グローバル市場の需要に合わせたサプライチェーンの構築が必須になると考えております。その実現に向けて、引き続き、供給・物流及びオペレーション面に対して、グローバルの観点から管理体制の強化を実現してまいります。具体的には、供給については、今後需要拡大が見込まれる米国、中国市場に対応できる供給体制の強化を、地政学的リスクを考慮した上で構築してまいります。また、デジタルの活用を進め、生産状況や納期情報の管理体制強化を図ることで、調達業務全体の効率化及び正確性の向上を実現してまいります。物流及びオペレーションについては、生産国から販売国までの物流網や情報管理体制を強化することで、物流効率及び販売効率の向上を図り、グローバル基準の体制を構築してまいります。サプライチェーン全体の情報管理体制を強化することに加えて、需要予測の強化を行いグローバルでの在庫管理の強化も行ってまいります。
(2)経営管理体制の強化
 特定の分野に偏ることなく、組織・人財面から財務、戦略、ブランドなど経営全般を対象として進めてまいります。
 まず、組織・人財管理については、戦略と組織の整合性を定期的に見直し、それに合った適切な人員体制を実現することで、効率的且つ無駄のない組織体制を構築してまいります。財務管理については、財務体制強化及び収益性の向上を実現するために、予実管理体制の強化や投資基準の厳格化など、主に管理会計の視点から改善を進めてまいります。戦略管理については、各年の業務計画や中期経営計画で立てたプランの実行を定期的にレビューし、実行フェーズの進捗管理を強化いたします。
 知財・ブランド管理については、今後グローバルでの事業拡大を念頭に、ベースとなるルールの確立及び管理体制の強化を図ってまいります。ESG対応については、推奨項目の適切な開示及び定期運用への仕組みの構築を進めてまいります。
(3)人財戦略の強化
 店頭におけるスノーピークらしい接客や、スノーピークらしい価値提供を長期的に継続するために、人財育成制度の強化及び評価制度の見直しを重点的に取り組んでまいります。人財育成については、採用活動の強化、研修プログラムの体系化及びキャリアデザインの促進を進めてまいります。グローバルでの成長速度に合わせた人材育成をグローバルで計画的に行ってまいりたいと思います。また、組織及び人材がより活性化する評価制度へと見直していくことを引き続き検討してまいりたいと思います。


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2024/03/28 12:00:00 +0900
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