対処すべき課題

当面の対処すべき課題の内容等

① 今までにない「新しいビジネスモデル」創り
 当社グループは、長期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」の実現に向けて、現在のビジネスモデルに代えて長期的に運用できる「新しいビジネスモデル」の構築を課題としております。既存の外食産業の範疇を超えるような市場創造・価値提供を行うモデル創りは、すでに素材開発や商品の提供方法の改善など、従来とは一線を画した踏み込みを開始しております。今後はその踏み込みを一層強めていくと同時に、さらに突出した「革新」による飛躍を図ってまいります。

② 「飲食業の再定義」を実現するための組織づくりと取組みについて
 「飲食業の再定義」を実現していくため、よりスピーディーな意思決定が可能となるグループ経営体制への見直しを行ってまいります。また、グループ管理本部を中心にテレワークや時差通勤、出張に代わるWEB会議の促進といった、新しい生活様式への対応を含めた本社機能の業務改革に取組み、同時に従業員の働き方改革も進めてまいります。グループ間での人事交流の活発化及びグループ商品本部による仕入れの共通化も引き続き行っています。また、海外各地域における現地経営体制の確立及び現地での意思決定を可能にすることで、今後はグローバル展開を一層加速していきます。
 また、「飲食業の再定義」の実現のため、ダイバーシティ(人材構成の多様化)の推進も引き続き行っていきます。

③ 「ひと・健康・テクノロジー」の実践へ
 当社グループでは、2025年を最終年度とする長期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」の実現に向け「ひと・健康・テクノロジー」をキーワードとし、これまでの飲食業になかった新しい価値創造にチャレンジしております。
 「ひと」に関わる取り組みでは、「ひと」を活かすことで生まれる価値を追求し、その価値をお客様に提供していきます。「健康」に関しては、従業員の心と体の健康を経営の柱とする「ウェルネス経営」の一環として、最高健康責任者(CWO)の任命制度を導入しております。今後は従業員の健康リテラシーの向上と浸透を図ってまいります。また、今後のメニュー開発は、「健康的」から「健康」そのものの追求へ取り組みを深化させていきます。
 最後に「テクノロジー」に関わる取り組みでは、複雑な店舗オペレーションを簡便化・効率化する設備や機器を導入し、職場環境の改善を図ることで、労働力の確保と生産性の向上につなげてまいります。

④ 今後の見通し
 新型コロナウイルス感染症拡大により当期連結売上高は、2020年2月期に対し、第1四半期75.2%、第2四半期78.0%、第3四半期85.0%、第4四半期77.2%、通期78.8%で推移しました。
 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う各国政府や自治体の要請に対し、大規模な店舗の休業・営業時間短縮を実施したことにより大きな影響を受けました。国内においては、2020年5月の緊急事態宣言の順次解除に伴い売上高は緩やかな回復基調となりましたが、テレワークの継続や店舗のソーシャルディスタンスの確保、夜間に外出を控える状況が続き、依然不透明な状況が継続しております。11月の各自治体からの営業時間の短縮要請や、直近では2021年1月の再度の緊急事態宣言に加え、一都三県においての二度に渡る宣言期間延長もあり、当期のみならず、2022年2月期(翌期)の第1四半期においても既に大きな影響を受けております。
 海外においては、エリアにより感染症の影響状況が異なっております。アメリカはコロナ禍の状況においても、テイクアウト・デリバリー需要の獲得に加え、2021年3月には店内飲食の一部再開もあり、売上高は前年を超える水準まで回復しております。中国は2020年3月以降大半の店舗が営業再開し、経済活動の再開に伴い既存店売上高は前年の水準に回復しております。アセアンは、エリア毎に感染拡大時期が異なっており、マレーシア、インドネシアなどでは営業時間短縮や入店制限により、売上高は大きな影響を受けております。

 2022年2月期(翌期)においては、国内は、ワクチン接種が始まったこともあり、3月の緊急事態宣言解除以降緩やかな回復基調になるものの、連結売上高が感染拡大前の2020年2月期(前期)の水準にまで回復することは難しいと見込んでおります。国内吉野家の売上高は2020年2月期(前期)対比で90%を超える計画ですが、商業施設・都市部を中心に出店しているはなまるやラーメン業態においては依然厳しい状況が続いており、2020年2月期(前期)対比で90%を下回る見込みです。海外においては、各々感染拡大状況は異なっておりますが、アメリカ、中国では、売上高は2020年2月期(前期)の水準に回復し、アセアンは、店舗数の多いインドネシアを中心に厳しい状況が続くと見込んでおります。

 引き続き感染症対策を行いながら、各セグメントにおいて、店内飲食を獲得するための目的来店を促す商品導入や各種キャンペーンを積極的に展開し、今後も高止まりするテイクアウト・デリバリーのニーズを更に獲得するため、商品開発に加えデジタルツールの機能強化、積極的な販促を展開し、客数回復に努めます。加えて、中食・内食市場に切り込むため、国内外で冷凍牛丼販売を強化するための生産体制の強化、中国工場への設備投資を行い、更なる需要獲得に取り組んでまいります。これらに加えて、グループシナジーを活かしたコラボレーションメニューの販売などを行うなど、新しい生活様式への適応を進めてまいります。

 これらの予見の下、2022年2月期(翌期)の連結売上高は2020年2月期(前期)に対し、通期92%で推移すると仮定をおいて算出いたしました。
 ※株式譲渡を実施したアークミール社、京樽社の影響を除いて試算しております。
 損益面については、2020年2月期(前期)の連結売上に対し90%の水準で利益を創出できる構造づくりを掲げ、スピード感を持って活動した結果、2021年2月期(当期)において約70億円のコスト低減により構造を強化することができました。2022年2月期(翌期)の連結売上高は2020年2月期(前期)に対し92%と、90%を上回る水準となりますが、第1四半期における各自治体からの営業時間短縮要請もあり、営業利益は27億円と2020年2月期(前期)の水準までには回復しないと見込んでおります。
 出店につきましては、依然として感染症の影響が継続している中、立地の見極めには一定の時間を要すると考えておりますが、国内吉野家のスクラップ&ビルドや経済活動再開が進む中国を中心に出店を再開いたします。また、国内吉野家の次世代モデル「クッキング&コンフォート」への改装も再開し、市場の回復状況を踏まえながら改装店舗数を増加してまいります。
 なお、感染拡大による大規模な行動制限や再度の緊急事態宣言の発令、東京五輪の開催および開催方法の変更などによるダウンサイドリスクや、市場の回復が想定以上に早まれば、2021年2月期(当期)に創り上げた事業構造により収益性の面で2020年2月期(前期)を上回ることができるアップサイドリスクは織り込んでおりません。


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2021/05/27 12:00:00 +0900
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