第107期 定時株主総会招集ご通知 証券コード : 2692

事業の経過及び成果

① 事業の状況
 当連結会計年度における我が国経済は、インバウンド需要の拡大や名目賃金の上昇等はあったものの、物価上昇による実質賃金の低下等もあり、景気は横ばい圏で推移いたしました。
 食品流通業界におきましては、原材料や人件費・物流費等のコスト増による商品価格の値上げにより、消費者の生活防衛的節約志向への動きは顕在化いたしました。これにより、消費者ニーズを満たす低価格・PB商品と付加価値商品の消費の二極化傾向はより鮮明になっております。
 このような状況下、当社グループは中期経営計画「Transform 2025〜創造と循環〜」の2年目である今期の単年度副題を“Catch the Market”とし、市場の変化に適切に対応することでビジネスの拡大に注力いたしました。重点分野として掲げた「情報」分野では、店頭への来店動機や商品の購買意欲の喚起を目的として全国100チェーン以上のスーパーに1万台を超えるデジタルサイネージを展開しており、消費者のニーズに合った情報提供を行うとともに、豊かな顧客体験につながる魅力ある売り場づくりに製配販一体となって取り組みました。「商品開発」分野では、冷凍食品の「凍眠凍結酒」と「凍眠フルーツ」の採用がギフトや宅配、GMS(注)・スーパーマーケットで伸長しました。また、有名ブランド・レストラン監修の冷凍ケーキは、食生活を豊かにする商品として評価を受けており、採用が拡大しております。「物流」分野においては、トラックの積載効率改善やドライバーの労働負荷軽減等の課題に対して食品流通業界全体で取り組むとともに、デジタル技術を活用した庫内作業のデータ化と分析によりサプライチェーンの効率化を進めております。これらの重点分野を支える基盤の強化として人的資本経営の高度化にも取り組んでおり、女性活躍や心身の健康維持・増進などの取り組みに加え、仕事と育児・介護の両立支援策の強化、健康セミナーの充実による啓発活動などを実施し、「えるぼし認定」の最高位である3つ星を取得するとともに、「健康経営優良法人ホワイト500」に初めて認定されました。
 サステナビリティへの取り組みでは、2023年度に設定した非財務目標の達成に向けて取り組むとともに、非財務情報を含めた情報開示の充実を進めております。2024年12月に当社初となるサプライチェーン上の温室効果ガス排出量(Scope3)の開示やコーポレートレポートの英訳版の開示を行いました。引き続き温室効果ガス排出量の削減、食品廃棄量の削減、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進、健康経営推進等、各マテリアリティに掲げた項目への取り組みを推進し、持続的な成長を目指してまいります。

(注)

GMS:General Merchandise Storeの略。総合スーパー。

② 業績
〔売上高〕
 当連結会計年度の売上高は、主にスーパーマーケット及びドラッグストア向けの取引拡大、インバウンド需要等による外食・業務用取引の需要増加、RTD(注1)・飲料が伸長したことなどにより、前期比26,918百万円(4.0%)増収の699,369百万円となりました。
 なお、商品分類別の売上高は以下のとおりであります。

(注)
  1. RTD(Ready To Drinkの略。缶チューハイ等のアルコール飲料。)の売上高は「和洋酒」に含んでおります。
  2. 記載金額は百万円未満を四捨五入して表示しております。

〔経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益〕
 利益面では、増収に加え低重心経営の徹底による経費改善等により、営業利益は前期比845百万円(11.0%)増益の8,505百万円、経常利益は一過性の持分法投資利益の増加等により前期比2,063百万円(22.4%)増益の11,283百万円となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1,606百万円(24.3%)増益の8,204百万円となりました。

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2025/06/19 11:30:00 +0900
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