持続的成長に向けた取り組み

❶ サステナビリティに関する取り組み

 当社グループは、将来に亘り「2つの価値」を創造し続けるため、事業を通じて中長期的に取り組む6つのサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)を定め、グローバルな環境・社会課題の解決と企業活動との融合促進及びその体制の構築に取り組んでいます。「中期経営計画2023」においては、2030年の当社の目指す姿に向け、サステナビリティを前提とし、中長期の視点で、競争優位性・成長マーケットを追求できる事業領域に経営資源を集中させていくことを成長戦略として掲げています。

 また、パリ協定や、持続可能な開発目標(SDGs)などのグローバル課題を踏まえ、「脱炭素社会実現」と「サプライチェーン上の人権配慮」を当社グループの責務と考え、当社の戦略へ反映させるべく2050年長期ビジョン「サステナビリティ チャレンジ」を設定しています。

 社会環境の変化や時代の要請を踏まえて柔軟に対応することで、実効的なサステナビリティを追求し、上記ビジョンの達成に向けて取り組んでいます。

●「サステナビリティ チャレンジ」“脱炭素社会実現”に向けた取り組み

 当社グループは、事業を通じた脱炭素社会の実現に向けて、当社グループのCO2排出量削減を加速し、来たる脱炭素社会への耐久性を高めると共に、この社会移行を新たな「機会」と捉え、幅広い分野においてビジネス構築を進めていきます。
 2021年3月には「サステナビリティ チャレンジ」を実践すべく脱炭素方針を策定し、具体的な目標を設定しました。「中期経営計画2023」においては、方針の本格稼働に向け、各種施策を実行していくと共に、Scope3や削減貢献量(Scope4)の把握と計測を行っていきます。

当社グループの脱炭素方針・目標と進捗

 当社グループの責務としてScope1/2及び化石資源権益事業を着実に削減してまいります。また、当社サプライチェーン上の脱炭素に関わるリスクを把握すべくScope3の全体観を把握し、発電セクターなどCO2排出量及び当社事業への影響が大きいセクターから定量把握を行うことに加え、Scope4の計測を開始し、事業機会としての脱炭素に向けた取り組みを加速します。

  • *1 2019年度を基準年として、単体及び連結子会社が対象。証書などによるオフセットを含む取り組みを加速するために、インターナルカーボンプライスの導入を検討しています。
  • *2 2018年度末を基準とした権益資産の簿価ベース。

 なお、当社は、2018年にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同表明をし、TCFDのフレームワークを踏まえた積極的な情報開示と透明性の向上、ステークホルダーとの対話に努めています。

(参考)TCFDへの対応
https://www.sojitz.com/jp/csr/environment/tcfd/

●「サステナビリティ チャレンジ」“サプライチェーンを含めた人権尊重”に向けた取り組み

 当社グループは、グローバルに事業を展開する総合商社として、多岐に亘る業界のサプライチェーンに関わっています。そのため、サプライチェーン上の人権尊重に努めるべく、環境・人権リスクの把握及び低減を図っています。
 取り組みにあたっては、「国際人権章典」及び国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」を支持し、「ビジネスと人権に関する国連指導原則」のフレームワークに沿って推進しています。

【当社取り組みの全体観】
 前中期経営計画において、まず一般的な環境・人権リスクの「高リスク分野」における、グループの該当状況を特定し、各事業現場でのリスク対応状況を確認しました。「中期経営計画2023」では、この土台をより強固なものとしつつ、さらに当社グループ方針の周知・課題認識の徹底を図ります。

方針の策定・周知

 当社グループは、「国連グローバル・コンパクト」の10の原則などを踏まえて、「双日グループ サプライチェーンCSR行動指針*」を策定しています。サプライヤーやグループ会社に対して、当社方針の周知を行うと共に、以下に掲げる項目の理解と実践を求めています。

双日グループ サプライチェーンCSR行動指針

  1. 従業員の人権尊重
  2. 従業員の強制・児童労働を防止、労働時間・最低賃金の確保
  3. 雇用における差別禁止
  4. 従業員の結社の自由、団体交渉権を尊重
  5. 従業員への安全労働衛生確保
  6. 法令遵守、腐敗防止の徹底
  7. 製品・サービスの品質・安全性確保
  8. 環境保全、環境汚染の予防
  9. これらの情報の適時・適切な開示

本方針への重大な違反が報告された場合の対応
サプライヤーや取引先等の関連するステークホルダーに改善対応を求めます。改善がなされない場合、取引を見直します。
* 双日グループ サプライチェーンCSR行動指針、人権方針、環境方針の詳細は、当社Webサイトをご参照ください。
https://www.sojitz.com/jp/csr/relatedpolicies/

 グループ内においては、「人権尊重が経営の最重要課題の1つである」という認識を徹底するため、各社から「人権尊重への理解と事業現場への認識徹底」を行う旨の確認書を取得しています。
 また、サステナビリティ推進室がこれらのグループ各社の責任者との直接対話を通じ、方針や取り組みの周知及び現場意見の聴取を行っています。

リスク評価

 当社グループの事業は多岐に亘り、川上から川下までサプライチェーンに広く関わっています。英国NGO「ビジネスと人権リソースセンター」が保有する環境・人権リスクの発生事例データベースをもとに、当社グループの事業の中でも特にリスクが高い事業分野を特定すると共に、サプライチェーン全体において一般的にどの位置で環境・人権リスクが発生しやすいか、分析・確認をしています。

上記で特定したリスクの高い事業分野に対し、以下のPDCAによる確認を行う体制を構築しました。

  • ①グループ内、取引先を対象とする網羅的なアンケートの実施
  • ②グループ会社各社へのヒアリングを通じたモニタリング
  • ③現地実査を含む人権デューデリジェンスの実施


改善・救済/実績開示

 特定した高リスク事業分野については、当社グループ会社のみならずサプライチェーンにおける対応について問題がないことを確認しました。その上で、外部専門家の意見も聴取し、さらに強化・改善すべき事項の洗い出しを行っています。これら高リスク事業分野において、PDCAサイクルを通じた継続的な改善を進め、適時・適切な開示を行います。

❷ 組織や人材の変革に向けた取り組み

 当社グループは、2030年における目指す姿として「事業や人材を創造し続ける総合商社」を掲げ、「双日が得る価値」と「社会が得る価値」の2つの価値を創造する人材の育成・活躍を推進しています。
 具体的には、多様性と自律性を備える「個」の集団を形成することが企業の価値創造の源泉であると考え、社員の柔軟な働き方など環境を整備すると共に、「多様性を活かす」、「挑戦を促す」、「成長を実感できる」の3つを人材戦略を支える柱として、様々な施策に取り組んでいます。これらの取り組みにより、「事業経営できる力」、「発想・起業できる力」、「巻込み・やりきる力」を具備する人材の育成に努め、組織の変革を進めてまいります。

●多様性と自律性を備える人材の育成

 当社は、年齢、性別、国籍などに関わらず、異なった知見や経験を持った多様な人材の活躍を推進しています。また、様々な世代・階層での研修や各種施策を通じて、自立・自律した社員を増やすと共に、社員が挑戦し、成長・貢献を実感できるサイクルを繰り返すことで、多様性と自律性を備える「個」の集団を形成してまいります。

【当社の人づくりの仕組み】

①「多様性を活かす」

 当社の「ダイバーシティ経営」では、これら多様な社員から、斬新な着想や意見を多面的かつ効果的に取り込むことで、多角的な視点からマーケットニーズを発掘するなど、当社の価値創造につなげる環境づくりを目指しています。以下の取り組みなどを推進し、様々な背景・価値観を備えた社員を育み、活かして価値創造へとつなげていきます。

・女性活躍推進

 ダイバーシティ経営推進のための専任組織を設け、中長期の視点で女性が当たり前に活躍する環境づくりを進めています。将来的には組織の意思決定に関わる女性社員を増やしていくために、各世代層のパイプライン形成と、経験の蓄積やキャリア意識醸成に注力しています。
 2021年度には以下の取り組みを実施しました。

  • - 積極的な女性総合職の新卒採用及び中途採用の継続
  • - 女性管理職の登用促進
  • - 若手女性総合職の海外・国内出向経験割合の向上
  • - 30歳前後の女性総合職を対象とした経営陣によるメンタープログラムの実施
  • - 管理職層を対象にしたエグゼクティブプログラムなど外部研修への派遣


 これらの様々な女性活躍の取り組みにより、2022年3月には、女性活躍推進に優れた上場企業を表彰する「なでしこ銘柄」に6年連続6回目の選定をされました。

(ご参考)


■女性活躍関連目標と進捗

・外国人人材の活躍

 海外事業会社を起点に、現地ネットワークに入り込み、事業領域の拡大や新規事業の創出につなげるため、外国人人材のCxOポストをさらに拡大していきます。

②「挑戦を促す」

 変化が激しいこの時代に重要なことは、新たな視点で新鮮な発見を見出すこと、発想の実現に責任と覚悟を持つことと考え、とことんやり抜く探求心と自立心を持った社員の挑戦を促しています。未来の飛躍に向けた成長を続けるために、既存のビジネスや固定観念の枠を超え、新しい発想の実現によって価値創造できる人材の育成に取り組みます。

・チャレンジ指数のKPI化

 当社の持続的成長には一人ひとりの社員の挑戦が重要であるという認識のもと、新しい分野・領域にチャレンジし続ける風土の醸成を目指しています。具体的には、社員個々の年間コミットメントの1つをチャレンジ項目として設定し、その成果を上司がプラス評価した割合をKPIとして掲げています。社員意識調査によって本人意欲及び職場環境の状態を定期的に測り、チャレンジしやすい環境づくりを継続していきます。

・発想×双日 プロジェクト(通称:Hassojitz プロジェクト)

 当社における「さらなる成長」を考え、未来構想力や戦略的思考を定着させるべく、2019年に新規事業創出プロジェクト「発想×双日プロジェクト」を開始しました。3年目となった2021年は「共創力」をテーマにアイデア(発想)を募集し、パートナー企業との協業による価値創造を目指しています。

・独立・起業支援制度

 独立・起業を企図する社員のために双日のリソース(資金・情報・ネットワーク)を提供し、事業推進を支援します。なお、Hassojitz プロジェクトを通じて発案されたアイデアも、この制度を適用して事業化・独立・起業することが可能となります。

・デジタル人材育成(DXの取り組みについては、後述「❸ DXの取り組み方針について」をご参照ください。)

 社内外のデータやデジタル技術を利活用することでビジネスモデルや業務プロセスの変革を実践できる人材の育成に注力しています。

・双日プロフェッショナルシェア株式会社の設立

 これからの時代を見据え、年功序列や終身雇用という概念にとらわれず、多様な価値観やキャリア志向を持つ全ての社員が、高いモチベーションを維持し、働き続ける環境を整えています。35歳以上の社員の多様なキャリア・ライフプランを支援するプラットフォームで、「70歳定年」、「就業時間・場所の制限なし」、「副業・起業」を可能とし、社員一人ひとりが新たなキャリアパスで活躍し続けられるよう支援します。

・双日アルムナイ

 当社OB/OGによる「双日アルムナイ」設立の提案を受け、当社は同アルムナイ活動を公認し、運営を支援しています。当社役職員と当社OB/OGとの人的ネットワークの形成・拡大により、当社のビジネス領域の拡大を促進するプラットフォームとして活用すると共に、緩やかな当社グループの形成を通じ、現状の事業領域にとらわれない新たな事業機会の創出やオープンイノベーションを促進していきます。

③「成長を実感できる」

 失敗を許容する風通しの良い風土の中で、社員が積極的に「挑戦」することで、「成長」を実感し、社員一人ひとりの「多様性」が育まれていく好循環が生まれています。当社は、以下の取り組みを実施していくことで、社員と会社が選び合い、高め合う環境をこれからも築いていきます。

・指導員制度、メンター制度(新入社員に向けた施策)
・海外トレーニー制度
・階層別研修
・ジョブローテーション制度

 上記の人事戦略として掲げる3つの柱の推進に加え、活躍する双日パーソンを支えるベースとして、健康経営体制の強化や育児休暇制度の拡充など、より働きやすい環境整備を進めております。

 経営戦略と一体となって人材戦略を推進していくため、「人材KPI」を2021年6月に策定し、各種人事施策の進捗を可視化し、PDCAサイクルを実行する体制を整えました。引き続き、具体的施策の見直しなども踏まえ、当社の人づくりを進めてまいります。なお、人材KPIは、外部環境や人事施策の浸透状況の変化に応じて見直しができるよう、柔軟性を持たせた動的KPIとしております。

❸ DXの取り組み方針について

 当社は、デジタルを顧客・社会ニーズを価値創造につなげる上での大前提であり、全従業員が持つべき共通言語と位置づけております。「中期経営計画2023」のもと、2030年に「事業や人材を創造し続ける総合商社」であるという目指す姿に基づき、デジタルを活用して事業モデル・人材・業務プロセス面での変革を進め、企業価値の向上を目指しています。事業モデルについては、デジタルの実装・活用による既存事業モデルの変革と、新しい柱となる事業の創出の2軸で進めています。多数の異なる業種の事業が存在する総合商社業態では、全社一律のやり方ではDXの推進が困難であり、デジタル企業への変革に向け、事業毎の個別実装を推進すると共に、個別事業毎にDXを推進する人材を育成しています。
 2021年4月より社長を委員長とするDX推進委員会を設置し全社一体となった推進体制としています。DX実装の最高責任者であるCDOを社外より招聘すると共に、情報セキュリティの最高責任者であるCISOを設置することで、DX実装の加速化とデータ活用の加速に向けたセキュリティの強化を両輪で推進し、新規・既存事業双方のデジタル化を推進しています。

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2022/06/17 12:00:00 +0900
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