第95回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 4220

対処すべき課題

 わが国経済は、個人消費や設備投資など内需の回復に加え、輸出やインバウンド需要の増加により緩やかに回復に向かうと見込んでおります。一方で、物価高の影響、海外経済減速や人手不足による供給制約などによっては回復の遅れも考えられ、依然として先行きは不透明な状況が続くと考えております。

 このような環境の中、当社グループは3ヵ年中期経営計画「Challenge Now for Change New 2024 変革への挑戦」を経営方針とし、すべての生活空間に快適さを提供するリーディングカンパニーを目指してまいります。
 次期連結会計年度は3ヵ年中期経営計画の最終年度となります。「グローバル経営の深化とシナジー」「顧客の期待の先を行く」「新規事業/新製品への挑戦」「環境/社会課題解決への貢献」の4つの戦略の完遂に向け、グループ全社一体となって各種施策に取り組んでまいります。
①「グローバル経営の深化とシナジー」
 グローバル企業としての確固たる礎を確立するために、ASEANを重点地域とし、経営資源の重点投入により圧倒的なシェア獲得とトップシェア分野の更なる拡大を目指します。また、各本部によるグローバル横串運営の更なる強化を行ってまいります。
②「顧客の期待の先を行く」
 お客様の要望に対して迅速にソリューションを提供する当社の強み/ビジネスモデルを、さらに強化・発展させてまいります。潜在的なお客様のニーズを先回りして予測し具現化していくための体制構築とともに、分析力・提案力を強化してまいります。また、ソリューション提供のスピードアップを実現するために研究開発設備の増強およびDXの推進、MI(マテリアルズインフォマティクス)の活用を行ってまいります。
③「新規事業/新製品への挑戦」
 チャレンジメーカーとしての基本理念に立ち返り、将来の収益の柱となりうる事業の構築に挑戦いたします。既存のコンパウンド技術とフィルム技術の融合を進めるとともに、新規事業開発準備室において産学・産産連携も含めて新規事業/新製品につながるテーマの探求を進めてまいります。
④「環境/社会課題解決への貢献」
 引き続き環境対応製品の開発・普及を通じて、サステナブルな社会の実現に貢献いたします。当社グループは、サステナビリティをめぐる課題への対応が経営の重要課題の一つであると認識し、それらを経営に取り込むことにより、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、企業価値の向上を目指してまいります。環境・化学物質に関する諸法規・諸規制を遵守するとともに、環境負荷軽減につながる製品開発と製造方法の改善に全力を挙げて取り組みます。また、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーを目指し、グループ内で様々な施策を進めてまいります。

 セグメント別には、「トランスポーテーション」では、ワイヤーハーネスおよび自動車用成形部材分野への取り組みを強化し、拡販活動を進めてまいります。
 「デイリーライフ&ヘルスケア」では、医療用、ゴム代替および食品包材分野においてグローバル視点で販売戦略を実行してまいります。
 「エレクトロニクス」では、電力・産業電線、情報通信および光学フィルム分野への取り組みを強化し、拡販活動を進めてまいります。
 「ビルディング&コンストラクション」では、住宅・非住宅市場向け建装用フィルムおよび住宅・建築資材分野への取り組みを強化するとともに、海外での拡販を進めてまいります。

 コーポレート・ガバナンスにつきましては、経営理念「リケンテクノスウェイ」を実践するとともに、グループガバナンスをさらに強化し、グループ経営の透明性、公正性を確保してまいります。また、株主・投資家の皆様との建設的な対話を深め、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
 今後、ますますグローバルに競争が激化することが予想されますが、各本部および国内外の連結子会社が連携して各課題に取り組み、3ヵ年中期経営計画の完遂に向け全社員が一丸となって邁進してまいります。

ご参考【サステナビリティの取り組み】

1 ガバナンス体制
 リケンテクノスグループ(以下、「当社グループ」という。)は、企業を取り巻く環境が大きく変化する状況であることを踏まえ、より一層ステークホルダーの皆様からの期待を企業活動に取り入れるべく、現場と経営層をつなぐ機能として、サステナビリティ委員会を設置しています。サステナビリティ委員会およびその下部組織である環境委員会は、気候変動を含む様々な重要課題(マテリアリティ)について審議し、その審議内容を経営会議に答申・報告します。
 2023年度は、サステナビリティ委員会において、前年度に特定した重要課題(マテリアリティ)のうち、特に当社グループが重要と捉える9つのマテリアリティについて指標・目標(KPI)を定め、取締役会で決定いたしました。目標達成に向けた取り組みを進め、四半期ごとにその進捗を取締役会に報告しています。進捗を管理することで、PDCAサイクルを繰り返し、長期ビジョンの実現に努めています。

サステナビリティ推進体制図

2 戦略および指標
 当社グループでは、2023年3月の取締役会においてマテリアリティを決定し、そのうち特に当社グループが重要と捉える下記9項目についてKPIを設定し取り組みを推進しています。
 サステナビリティ委員会において、マテリアリティの進捗を管理しています。


3 気候変動への対応(持続可能な地球環境への貢献)
 温室効果ガスの排出は、当社グループ全体の財務におけるリスク要因となるか、あるいは、脱炭素社会に受け入れられる製品を開発することにより、ビジネスチャンスにもつながります。当社ではグループ全体におけるCO排出量の削減に向けた中長期の排出量削減目標を設定するとともに、削減に向けた具体的な取り組みを計画し、指標も設定して取り組みの進捗を管理しています。

当社グループ全体の中長期CO排出量(Scope1,2)削減目標

●当社単体での2030年の目標値(Scope1,2)
 24,139t(2019年度比46.2%減) ※(2019年度 基準値44,868t)

当社グループ全体で「2050年カーボンニュートラル」を目指してまいります。

4 人材戦略(チャレンジメーカーに相応しい人材の育成)
 当社グループの3ヵ年中期経営計画の4つの戦略のうち、3つの戦略の実行に必要な人材を確保・育成することが最重要と考え、各種施策に取り組んでいます。

 また、当社グループでは、多様な人材がその個性を生かしながらのびのびとエネルギッシュに、持てる力を仕事に全力で投入できる仕組みや雰囲気をつくり、多様な働き方を実現するために、「人材育成方針」と「社内環境整備方針」を定めています。

《人材育成方針》
 社員と会社はともに成長する関係にあり、「人の成長こそ企業の成長」です。
 ①社員一人ひとりが「リケンテクノスウェイ」を実践しながら会社の求める人材像に適った人材へと成長し、②個の能力を組織の力として束ねて発揮させることにより、同時に会社も成長していくことを人材育成の方針とします。

《社内環境整備方針》
 グローバル企業を目指す当社として、多様な個性を持つ社員が活き活きと働くことができる体制の整備・雰囲気の醸成を行うことを環境整備の方針とします。

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2024/06/21 12:00:00 +0900
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