第87期定時株主総会招集ご通知 証券コード : 4549

対処すべき課題

 当社グループは、当連結会計年度において、「EIKEN ROAD MAP 2030」及び中期経営計画(2023年3月期〜2025年3月期)に基づき、以下の重点課題に取り組んでまいりました。
①がんの予防・治療への貢献
 2024年9月と11月に『遺伝子解析プログラムMINtS Analyzer』および『MINtS肺癌マルチCDxライブラリー調整試薬キット』の製造販売承認を取得し、同年12月に保険適用となりました。これにより非小細胞肺癌コンパニオン診断を目的としてEGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子、BRAF遺伝子変異(V600E)の検出および抗悪性腫瘍薬の適用判定補助の使用可能となりました。コンパニオン診断システムの普及に向けさらに活動を促進してまいります。
 また、便潜血検査では採便容器に使用する緩衝液を改良し、ヘモグロビンの安定性および抗体との反応性の向上に成功しました。この改良緩衝液は市場にも展開されており、高温環境下における郵送検診を可能としました。今後さらなる郵送スクリーニング体制の拡充と受診率の向上を推進してまいります。
②感染症撲滅・感染制御への貢献
 LAMP法を用いた結核検査システム(TB-LAMP)が、2023年にナイジェリア連邦共和国において巡回健診による積極的結核患者スクリーニングプログラムとして大規模に採用されました。この取り組みは継続されており、2024年度においても拡大が進められております。
 また、結核対策への貢献にとどまらず、マラリアやNTDs(顧みられない熱帯病)にも注目し感染症撲滅にむけた活動を継続していきます。
③ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供
 2023年に、便中カルプロテクチン測定試薬に「クローン病の病態把握の補助」を目的とした使用(臨床的意義)が薬事承認されました。これにより、非侵襲的な便検査でクローン病の病態を把握できる新たな選択肢として注目され、2024年度も国内の医療機関への導入が進みました。
 海外におきましても欧米を中心にカルプロテクチン検査の活用が広がりました。海外市場においてもさらなる展開と拡大を推進してまいります。
 「EIKEN ROAD MAP 2030」では、上記事業活動を推進するうえで不可欠となる経営戦略として、「人を活かした活力ある企業」及び「地球環境と調和した事業活動」を掲げております。これらを実現するうえでは、その基礎として当社グループ(子会社を含む)のガバナンスを一層強固にする必要があり、引き続きその改善に努めてまいります。
 当社グループは、引き続き上記の重点施策の推進を図るとともに、経営基盤の強化及び人財にフォーカスした経営を推進し、持続的な成長と着実な収益性の向上を目指してまいります。

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2025/06/24 11:00:00 +0900
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