第11期定時株主総会招集ご通知 証券コード : 7180

当社の現況に関する事項

(1)当社グループの事業の経過及び成果等

【当社グループの主要な事業内容】

 当社グループは、銀行持株会社である当社、並びに株式会社肥後銀行(以下、「肥後銀行」といいます。)、株式会社鹿児島銀行(以下、「鹿児島銀行」といいます。)、九州FG証券株式会社(以下、「九州FG証券」といいます。)を含む連結子会社25社で構成され、銀行業務を中心にリース業務、クレジットカード業務、信託業務、金融商品取引業務等の金融サービスに係る業務のほか、DXソリューション事業、ECモール事業等の地域価値共創事業を行っております。

【金融経済環境】

 当期のわが国経済は、米国の関税政策の影響が自動車産業を中心にみられる中、春闘による賃上げや所得環境の改善を背景におおむね緩やかな回復が続きました。設備投資は持ち直し、雇用情勢も改善が続く中、日本銀行は12月に政策金利を0.75%程度に引き上げました。
 こうした経済環境のもと、日経平均株価は大きく変動しました。上半期は4月に米国の関税政策の影響を受け歴代3位の急落で31,000円台まで落ち込みましたが、日米交渉の進展やAI・半導体需要の拡大、FRBの利下げ再開が相場を押し上げ、9月には史上初の45,000円台に到達しました。下半期も上昇が続き、2月27日には終値58,850円と史上最高値を更新しましたが、その後は日銀利上げ観測や中東情勢の緊迫化から不安定となり、年度末の終値は51,063円となりました。為替相場は、4月当初の関税政策による米国経済停滞懸念から1ドル140円台前半まで円高が進んだものの、日米交渉の進展や世界的な株高を背景に円安へ転じ、9月末には148円台後半となりました。下半期は日米金利差から円安が進み、12月末に156円台に達しました。年明けは米国の景気後退懸念と日銀利上げ観測から円高が進み、1月下旬には152円台まで上昇しましたが、3月下旬には中東情勢の影響等により159円台まで急落しました。
 地元経済は、物価上昇の影響はあるものの、賃上げによる所得環境の改善から個人消費は緩やかに回復しました。また、熊本ではTSMCを起因とした半導体産業向け設備投資が高水準で推移しました。

【当社グループの事業の経過及び成果】

 当社は、2015年10月1日、肥後銀行と鹿児島銀行(以下、総称して「両行」といいます。)との経営統合に伴い、共同株式移転により設立いたしました。両行の地元を中心とした九州での存在感をさらに発揮できる盤石な経営基盤を確立することで、広域化した新たな地域密着型ビジネスモデルを創造し、地元との信頼関係をさらに強化するとともに経営の効率化を促進し、企業価値を高め、地域価値共創グループとして活力あふれる地域社会の実現に積極的に貢献してまいります。

【第4次グループ中期経営計画】
 当社グループは、2015年10月の設立以来、「協働」ステージ、「融合」ステージと歩み、2021年4月には、総合金融グループから地域価値共創グループに進化する10年間の計画を掲げ、これを共創ステージと定めました。また、2024年4月からは、共創ステージの第1章「改革」に続く第2章として、第4次グループ中期経営計画「躍進」(計画期間:2024年4月1日〜2027年3月31日)をスタートさせ、地域価値共創グループへの進化に向けて取り組んでおります。

1.位置づけ

2.概要

3.主な財務指標

第4次グループ中期経営計画の2年目となる2025年度において、当社グループが実施した主な施策は次のとおりです。

未来を創る地域価値提供の取り組み加速
<新たな事業への挑戦・事業領域の拡充>

 2023年4月設立の地域商社「株式会社九州みらいCreation」は開業3周年を迎えました。ECモール「よかもーる」では南九州の逸品を幅広く取り扱い、2026年3月末で取扱商材約900品、会員数約45,000名まで拡大しております。海外輸出事業では抹茶、海苔、桑葉等を中心に拡販に取り組み、2025年7月には地域金融機関グループ単独で国内初となるふるさと納税ポータルサイト「ふるさと一番」の運営も開始する等、業務の幅を広げております。
 また、2026年3月には持続的成長を目指してベトナムを代表するIT企業「FPTジャパンホールディングス株式会社」と基本合意書を締結いたしました。これにより、当社グループのソフトウェア開発力強化に加え、取引先のベトナム進出・販路拡大支援や地域価値共創事業等の多面的な支援が可能となります。

<地域・お客さま起点のソリューション提供>
 多様化・高度化する事業ニーズに対して、グループ一体で様々な課題解決支援を行っております。
 肥後銀行と鹿児島銀行は、2025年4月に宮崎銀行、「株式会社日本M&Aセンターホールディングス」と協働で「南九州サーチファンド」を設立・出資し、中小企業の事業承継ニーズへの対応を強化しております。
 肥後銀行では、地域におけるウェルビーイングと地域価値の向上を目指して、2025年10月に健康経営事業子会社「株式会社九州健康経営ラボ」を設立しました。また、2026年2月には、グループ会社の「株式会社KSエナジー」が再生エネルギーの安定供給と地域のカーボンニュートラルの実現に向け、「株式会社日立製作所」と特別高圧系統用蓄電所の共同開発・運用に関する検討を開始しました。
 鹿児島銀行では、2026年1月に地域のデジタル化の実現を目的に、デジタル関連事業を行う「パステムソリューションズ株式会社」を子会社化しました。また、グループ会社の「鹿児島保証サービス株式会社」は、2025年10月に「全保連株式会社」と業務提携を開始し、近年の家族構成の変化に対応した家賃債務保証事業を展開しております。

地域経済の成長に向けたコア事業の強化
<地域産業の成長支援強化>

 TSMC(台湾積体電路製造、以下同様)の日本初の生産拠点となるJASM熊本第1工場が2024年12月に量産を開始し、第2工場も2027年末の稼働に向けて準備が進む等、半導体関連産業の集積が急速に進展しています。
 肥後銀行では、「電子デバイス関連産業プロジェクトチーム」を中心に、サプライチェーン参入機会の創出、台湾企業の進出・取引拡大支援、さらにビジネスマッチング提案力の強化等に積極的に取り組んでおります。半導体関連産業向け融資は、2022年4月から2026年3月までの累計で約3,788億円、サプライチェーン参入を支援した企業数は2026年3月時点で29社となっており、「新生シリコンアイランド九州」の実現に向けた支援を継続しております。
 また、広域連携推進のため、2025年9月に北洋銀行と「半導体サプライチェーン構築に関する覚書」を締結し、2026年2月には次世代半導体の設計・製造を担う「Rapidus株式会社」へ出資する等、北海道と九州を結ぶ新たなビジネス機会の創出にも取り組んでおります。
 当社グループとしても、九州・沖縄・山口の地方銀行13行が参加する「九州・沖縄地銀連携協定(愛称:Q-BASS)」の枠組みのもと、2025年9月に経済産業省「GX支援体制強化事業」に採択されたサステナビリティ推進プロジェクトや、同年11月の引越しワンストップサービス「ペンリィ」認知度向上支援等を通じ、中小企業支援の強化と地域の利便性向上を図っております。

<ライフプランコンサルティングの深化>
 当社グループでは、肥後銀行・鹿児島銀行と「九州FG証券株式会社」が連携したグループ一体のコンサルティング営業を展開し、NISA(少額投資非課税制度)を活用した資産形成支援に取り組んでおります。
 「株式会社九州みらいCreation」と連携したキャンペーンや資産運用セミナー・フェア等の実施により、「九州FG証券株式会社」の預り資産残高は2026年3月時点で約4,800億円となり、1年間で約1,000億円増加いたしました。
 また、高齢化に伴う相続・資産承継ニーズへの対応として、信託業務を2019年4月より開始しております。2025年度の信託業務契約件数は前年度比845件増加の2,833件となり、全国地銀でもトップクラスの契約件数を獲得しております。今後も、「銀・証・信」の連携による専門性の高いサービスをワンストップで提供し、お客様の資産形成・承継に貢献してまいります。

持続的成長に向けた強固な経営基盤の確立
<人的資本経営の実践による社員価値向上>

 当社グループは、第4次グループ中期経営計画の策定にあたり、地域価値共創グループへの進化に向け、法人コンサルティング、個人コンサルティング、IT・DX、マーケット、コーポレートの各領域で必要な人材ポートフォリオを策定しております。各専門分野で活躍できる知識・経験・実績を有する人材の育成に向けて、計画的な人事ローテーションや専門性の高い公的資格の取得支援等に取り組むとともに、専門人材のキャリア採用も積極化しております。
 従来の銀行・総合金融サービス領域では部門別の集合研修等を強化する一方、新たな事業への挑戦や事業領域の拡充に向けては、グループ合同のIT企画力研修や生成AIデータ活用・アイデア創出研修を通じてグループシナジーを高めております。また、2025年度には海外研修を再開し、台湾・ベトナムへグループ各社から総勢40名を派遣したほか、DX人材の母集団拡大を目的としたマインドセットセミナーには約250名が参加しました。
 ワークエンゲージメント向上に向けては、4年連続のベースアップを含む5%以上の賃上げに加え、挑戦機会の創出を目的とした社内公募制度「キャリアチャレンジ」や手挙げ制研修の拡充に取り組んだ結果、エンゲージメントスコアは前年比2ポイント改善の76ポイントとなりました。

<GXにかかる先進的な取り組み>
 当社グループは、気候変動や自然資本・生物多様性への対応を重要な経営課題として位置付けております。地域社会の脱炭素化を積極的に推進するため、2023年3月にスコープ1、2の「KFGカーボンニュートラル宣言」を公表し、2026年3月には「2050年ネットゼロ長期目標」を新たに設定いたしました。自社のスコープ3排出量に加え、投融資ポートフォリオを含むサプライチェーン全体での温室効果ガス削減に向け、移行計画の中で中間目標の策定を進めております。また、ガバナンス強化の観点から、2025年8月に「サステナビリティ・アドバイザリーボード」を設置し、外部有識者の知見を経営に反映しております。
 自然資本・生物多様性の領域においては、2025年11月にJ-GBFの趣旨に賛同し、「ネイチャーポジティブ宣言」を公表いたしました。また、2024年度よりTNFDの提言に沿った開示を行うとともに、2025年度は環境省が主催する「令和7年度脱炭素社会実現に向けた自然関連情報分析実践プログラム」に参加し、重要セクターにおける自然への依存・影響の分析を通じ、投融資ポートフォリオにおける自然との関わりを整理しております。

<DXにかかる先進的な取り組み>
 地域におけるキャッシュレス化の推進として、熊本ではキャッシュレス決済アプリ「くまモン!Pay」、鹿児島では「Payどん」による地域決済プラットフォームの高度化を継続しております。
 肥後銀行では、2024年3月の「肥後銀行アプリ」に続き、2025年6月に「くまモンのICカード」を発展的に継承するスマートフォン決済アプリ「くまモン! Pay」をリリースいたしました。同アプリは世界中のVisa加盟店でのタッチ決済に対応、2026年3月には決済端末不要のハウスQR決済を追加し、熊本県内を中心に展開しております。
 鹿児島銀行では、自治体や地域企業等と連携した「Payどん」のデジタル地域振興券・プレミアムポイント事業を拡大しており、子育て世帯支援や物価高騰対策、商店街活性化等の自治体施策での活用実績も積み上がっております。また、2025年7月には、口座開設や各種諸届を非対面で完結できる「かぎんアプリ」の提供を開始し、お客様の利便性向上と店舗事務の効率化を実現しております。
 加えて、両行では営業店窓口に店頭タブレットを導入し、申込書類のデジタル化等により記入負担軽減と窓口業務効率化を進めております。住宅ローンや事業性融資では、PDFファイルへの電子署名で手続きが完結する電子契約サービスの導入により、お客様は営業時間外でも契約内容の確認・署名が可能となり、ペーパーレス化と生産性向上を着実に進めております。
 さらに当社グループでは、AI活用をDXの中核技術と位置付け、業務プロセスの高度化と生産性向上に向けた取組みを強化しております。2025年10月にAI専門部署を新設し、文章作成・校正、議事録作成、行内問い合わせ対応等に段階的な実装を進めるとともに、2026年3月にはリスク対応と積極活用を目的に「AIポリシー」を制定いたしました。

<KFGビジネスモデルの変革>
 第4次グループ中期経営計画では、持続的成長に向けた経営基盤強化の一環として、デジタル基盤の強化およびシステム最適化(統合・共通化)を重点施策に掲げております。
 これまで検討を進めてきたシステム統合については、地域価値共創グループへの進化を目指し、戦略的にKFGデジタル統合基盤を先行構築するとし、基幹系システムを継続利用いたします。
 グループ横断でのデータ統合を進め、AIを駆使した価値創造を進める仕組みとしてデジタル統合基盤の構築に取り組みます。当該基盤の構築により、当社グループの経営管理の高度化が図られるとともに、金融再編の柔軟性確保が期待できると考えております。
 また、融資・証券等の主要システムは統合効果が高く、サービス価値向上に直結することから、優先的に統合を推進してまいります。

【経営環境及び対処すべき課題】

 当社グループの地元である中・南九州においては、恒常的に生産年齢人口が首都圏・都市圏へ流出しており、少子高齢化の加速、市場規模の縮小等、構造的な問題を抱えております。一方で、TSMCの熊本進出が、九州各地の経済に与えるインパクトは大きく、地域経済へプラスに寄与することが期待されております。
 金融業界においては、今後見込まれる金利上昇局面への対応や他の金融機関等との競合当に加え、DXやSDGsといった多様化するお客様の課題やニーズへの対応も求められております。このような経営環境の中、当社グループは、「その地域にどのような地銀があるかによって、その地域の未来が変わる」との考えのもと、新たな事業への挑戦や事業領域の拡充を通じて、持続可能な地域社会の実現に貢献していくことが、役割であり使命であると認識しております。引き続き、地域価値共創グループへの進化に向け、グループ一丸となって取り組んでまいります。

サステナビリティ経営の実践

【サステナビリティ経営の推進体制】
 当社グループでは、持続可能な地域社会と自社の価値創造の実現に向けて、サステナビリティ推進委員会を設置し、サステナビリティに関わる取り組みの進捗状況や、サステナビリティ関連のリスク及び機会について報告・議論を行っています。当社にサステナビリティ統括室を設置し、肥後銀行と鹿児島銀行のサステナビリティ関連部署を統括することで、グループ横断的なサステナビリティの浸透と推進を行っております。
 また、2025年8月「サステナビリティ・アドバイザリーボード」を会長・社長の諮問機関ならびにサステナビリティ推進委員会の助言機関として設置し、外部有識者との意見交換により、当社グループのサステナビリティへの取り組みをさらに強化しています。

(2)当社グループ及び当社の財産及び損益の状況

 イ.当社グループの財産及び損益の状況

(注)

記載金額は、単位未満を切り捨てて表示しております。

 ロ.当社の財産及び損益の状況

(注)

記載金額は、単位未満を切り捨てて表示しております。

(3)当社グループの使用人の状況

(注)

使用人数には、臨時雇員及び嘱託は含まれておりません。

(4)当社グループの主要な営業所等の状況

 イ.銀行業
 株式会社肥後銀行
 ① 営業所等


(注)

上記のほか、当年度末において駐在員事務所を2か所、店舗外現金自動設備を142か所設置しております。

 ② 当年度新設営業所等
 該当事項はありません。

 ③ 株式会社肥後銀行を所属銀行とする銀行代理業者の一覧
 該当事項はありません。

 株式会社鹿児島銀行
 ① 営業所等

(注)

上記のほか、当年度末において事務所を3か所、駐在員事務所を2か所、店舗外現金自動設備を354か所設置しております。

 ② 当年度新設営業所等
 沖縄支店沖縄中部営業室を新設しております。

 ③ 株式会社鹿児島銀行を所属銀行とする銀行代理業者の一覧
 該当事項はありません。

 ロ.リース業及びその他の事業
 株式会社九州フィナンシャルグループ

 上記以外のリース業及びその他の事業の営業所等の状況につきましては、「(6)重要な親会社及び子会社等の状況、ロ.子会社等の状況」をご参照ください。

(5)当社グループの設備投資の状況

 イ.設備投資の総額

(注)

記載金額は、単位未満を切り捨てて表示しております。

 ロ.重要な設備の新設等

(注)
  1. 記載金額は、単位未満を切り捨てて表示しております。
  2. 当連結会計年度において重要な設備の処分及び除却はありません。

(6)重要な親会社及び子会社等の状況

 イ.親会社の状況
  該当事項はありません。

 ロ.子会社等の状況

(注)
  1. 資本金は、単位未満を切り捨てて表示しております。
  2. 当社が有する子会社等の議決権比率欄の( )内は間接議決権比率であります。
  3. 当社が有する子会社等の議決権比率は、小数点第2位以下を切り捨てて表示しております。
  4. 2025年4月1日付で当社の連結子会社である株式会社肥後銀行にて株式会社地方総研を設立しております。
  5. 2025年10月1日付で当社の連結子会社である株式会社肥後銀行にて株式会社九州健康経営ラボを設立しております。
  6. 2026年1月8日付で当社の連結子会社である株式会社鹿児島銀行にてパステムソリューションズ株式会社の株式を取得し、連結子会社化しております。

(7)重要な業務提携の概況

 該当事項はありません。

(8)主要な借入先

 該当事項はありません。

(9)事業譲渡等の状況

 該当事項はありません。

(10)その他当社グループの現況に関する重要な事項

 該当事項はありません。

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2026/06/26 11:00:00 +0900
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