株主の皆さまへ

 株主の皆さまには、日頃より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
 4月に代表取締役社長に就任し、新たな経営体制でスタートいたしました。Hondaの更なる発展に向け努力をいたす所存ですので、株主の皆さまにおかれましては、変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申しあげます。

 2020年度の連結経営成績は、新型コロナウイルス感染症の影響による需要の減少はあったものの、事業活動の見直しによる販売費及び一般管理費の抑制やコストダウン効果に加え、金融事業でのクレジット損失引当金の計上差などにより、営業利益は6,602億円と前年度を上回りました。また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、持分法による投資利益の増加もあり、6,574億円と前年度を上回りました。
 2021年度の連結業績見通しは、原材料価格高騰の影響や半導体供給不足の懸念、クレジット損失引当金の計上差などはあるものの、販売台数の増加、生産能力の適正化やものづくりの効率化といった、既存事業の盤石化に向けた取り組みを進めることにより、営業利益は6,600億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は5,900億円を計画しています。
 2020年度の年間配当金は、1株当たり110円といたしました。2021年度の年間配当金の予想は、2020年度と同額の1株当たり110円としております。

 新型コロナウイルス感染症の拡大影響によって、世界的に様々な事業影響を受ける中、それに負けない強固な事業体質を築くべく、「既存事業の盤石化」と「将来の成長に向けた仕込み」に取り組んできました。既存事業の盤石化については、四輪事業を中心に引き続き事業体質強化の施策に取り組み、成果を確実に刈り取っていきます。

 一方、今後、社会が変化していく中で、Hondaはお客さまに提供すべき価値を「地球環境への負荷をなくすこと」、「尊い命を守る安全を達成すること」と定め、「2050年カーボンニュートラル」と「2050年に全世界でHondaの二輪、四輪製品が関与する交通事故死者ゼロ」の実現を目指し、徹底的に取り組んでいくことを決めました。
 その実現に向け、電動化や全方位安全運転支援技術の投入など環境、安全の領域でチャレンジングな目標を掲げ、全社一丸となり取り組んでまいります。

 また、将来の仕込みとして、環境と安全の領域に加え、さらに次の夢としてモビリティの三次元、四次元への拡大を目指し、空、海洋、宇宙、ロボットなどの研究を進めてまいります。

 こうした価値提供を通じて、Hondaは社会の変革や暮らしの質を向上させようと、意思を持って動き出そうとしている、世界中全ての人にパワーを与えることができる会社でありたいと考えています。それはすなわち、世界中の人々から「存在を期待される企業」となることでもあります。
 この目指す姿の実現に向けては、事業環境の変化に対してレジリエントな体質をつくるとともに、「本質を追求すること、独創的であること」という、Hondaならではの価値にこだわりながら、スケールの大きな施策を迅速に実行してまいります。

 株主の皆さまにおかれましては、変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげるとともに、時節柄、くれぐれもご自愛ください。

2021年6月


代表取締役社長

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2021/06/23 12:00:00 +0900
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