事業の経過及び成果

 当年度の当社、連結子会社および持分法適用会社(以下「当社グループ」という。)をとりまく経済環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大や世界的な半導体供給不足の影響などにより、厳しい状況が続きました。米国では、政府の景気刺激策の効果などはあったものの、失業率や個人消費の悪化などにより、景気は減速しました。欧州では、景気は厳しい状況にあるなかで、経済活動が抑制されており、弱い動きとなりました。アジアの景気においては、インド、タイ、インドネシアでは減速しました。一方、中国では政府の景気刺激策の効果などにより、緩やかに回復しました。日本では、経済活動が制限されており、景気は減速しました。
 主な市場のうち、二輪車市場は前年度にくらべ、ブラジル、ベトナム、インド、タイでは縮小、インドネシアでは大幅に縮小となりました。四輪車市場は前年度にくらべ、中国では回復しましたが、インド、米国、日本では縮小、インドネシア、ブラジル、欧州、タイでは大幅に縮小となりました。
 このような中で、当社グループは、お客様や社会の多様なニーズの変化に迅速かつ的確に対応するため、企業体質の強化に努めてまいりました。研究開発面では、安全・環境技術や商品の魅力向上、モビリティの変革にむけた先進技術開発に外部とのオープンイノベーションも活用し、積極的に取り組みました。生産面では、生産体質の強化や、グローバルでの需要の変化に対応した生産配置と生産能力の適正化をさらに進めました。販売面では、新価値商品の積極的な投入や、グローバルでの商品の供給などにより、商品ラインアップの充実に取り組みました。
 なお、2020年4月より、主な四輪商品開発機能を営業・生産・購買領域との一体運営体制へ変更しました。これにより、開発から生産まで一貫した効率のよいオペレーションを通じてものづくりを進化させます。また、㈱本田技術研究所を、設立時の趣旨である「未知の世界の開拓を通じた新価値創造」をさらに強化する体制に変更しました。
 当年度の連結売上収益は、全ての事業における減少などにより、13兆1,705億円と前年度にくらべ11.8%の減収となりました。
 営業利益は、売上変動及び構成差に伴う利益減などはあったものの、販売費及び一般管理費の減少やコストダウン効果などにより、6,602億円と前年度にくらべ4.2%の増益となりました。税引前利益は、9,140億円と前年度にくらべ15.7%の増益、親会社の所有者に帰属する当期利益は、6,574億円と前年度にくらべ44.3%の増益となりました。



「ネットで招集」には、事業報告の要旨を掲載しております。
事業報告および計算関係書類等の全文につきましては、「全文PDF」からご参照ください。

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2021/06/23 12:00:00 +0900
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