当連結会計年度の事業の内容

 当社および当社子会社(以下「当社グループ」)は、「Beyond Carrier」戦略の下、コアビジネスである通信事業の持続的な成長を図りながら、通信キャリアの枠を超え、情報・テクノロジー領域のさまざまな分野で積極的にグループの事業を拡大することで、企業価値の最大化を目指しています。
 コンシューマ事業においては、多様化するお客さまのニーズに合わせたサービスを提供するマルチブランド戦略を推進し、スマートフォンの契約数の拡大を図っています。当社は「SoftBank」ブランド、「Y!mobile」ブランド、「LINEMO」ブランドを提供しています。通信料値下げの影響が本格化しキャリア間の競争は激化しましたが、積極的な販売活動の結果、当期末のスマートフォン契約数は、前期末比で168万件増加しました。
 法人事業においては、企業および産業のデジタル化の需要の高まりを背景に、クラウドやセキュリティソリューションなど継続性のある収入が成長を牽引しています。
 ヤフー・LINE事業においては、2023年2月、Zホールディングス㈱は、よりプロダクトファーストの組織体制とし、Zホールディングス㈱とLINE㈱の経営統合によるシナジーの拡大を加速させるため、Zホールディングス㈱、LINE㈱、ヤフー㈱の3社を中心としたグループ内再編を実施する方針を決議しました。グループ内再編の完了時期(効力発生日)は2023年10月1日(予定)です。これにより、Zホールディングス㈱および子会社(以下「Zホールディングスグループ」)の全サービスの付加価値向上を目指します。
 また、2022年10月1日付でPayPay㈱を子会社化したことに伴い、金融事業を新設しました。キャッシュレス決済サービス「PayPay」の登録ユーザー数は、2018年10月にサービス提供を開始してから4年4カ月という短期間で5,500万人を突破し、2023年3月末では5,664万人となりました。
 以上の結果、2022年度の売上高は5兆9,120億円となり、前期比2,214億円(3.9%)増加しました。流通事業で895億円(17.9%)、金融事業で748億円(110.8%)、ヤフー・LINE事業で402億円(2.6%)、法人事業で346億円(4.8%)、コンシューマ事業で4億円(0.0%)と、全セグメントで増収となりました。
 営業利益は、前期比946億円(9.8%)増の1兆602億円となりました。これは主として、PayPay㈱の子会社化に伴い段階取得に係る差益2,948億円を計上したことによるものです。
 親会社の所有者に帰属する純利益は5,314億円となり、前期比143億円(2.8%)増加しました。これは主として、PayPay㈱の子会社化に伴い段階取得に係る差益の計上などで営業利益および税引前利益が増加したこと、さらに通信料の値下げの影響などによる課税所得の減少に伴い法人所得税が減少したことによるものです。
 当期の調整後EBITDAは1兆5,664億円となり、前期比1,754億円(10.1%)減少しました。これは主として、PayPay㈱の子会社化に伴う段階取得に係る差益を除いた営業利益が前期比で減少したことによるものです。一方、調整後フリー・キャッシュ・フロー(Zホールディングスグループ、PayPay等除く)は、運転資金や投資の効率化等により、前期比389億円(6.7%)増加となりました。

(注)

当社は、2022年12月31日に終了した3カ月間より、共通支配下の取引について、簿価引継法から取得法に基づいて会計処理する方法へと変更しました。この変更に伴い、比較情報(2021年度)を遡及して修正しています。
1.調整後EBITDA=営業利益+減価償却費及び償却費(固定資産除却損含む)+株式報酬費用±その他の調整項目
2.調整後フリー・キャッシュ・フロー=フリー・キャッシュ・フロー+(割賦債権の流動化による調達額-同返済額)Zホールディングスグループ、PayPay等のフリー・キャッシュ・フロー、役員への貸付などを除き、Aホールディングス㈱からの受取配当を含みます。なお、PayPay等にはAホールディングス㈱、Bホールディングス㈱、PayPay㈱、PayPayカード㈱を含みます。

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2023/06/20 13:00:00 +0900
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