第61回 定時株主総会 招集ご通知 証券コード : 2678

対処すべき課題

 当社は、2021年7月2日に「2022年5月期〜2025年5月期中期経営計画」を策定し、公表しております。
 中期経営計画の基本方針として、「サステナブル経営」、「お客様価値最大化」、「高収益モデルへの変革」の3つを掲げており、環境保全や社会課題の解決を考えたサービス「エシカルeコマース」の実践により、環境課題の解決を事業と一体化して実現してまいります。この方針のもと、当社グループが有する多様なお客様基盤・ビッグデータ、全国に当日翌日配送を可能とする高度に自動化された独自の物流基盤、長年蓄積してきたオリジナル商品開発力など、これらの優位性を活かしながら、グループの総力を結集して、オフィス通販からすべての仕事場とくらしを支えるインフラ企業へとトランスフォーメーションを図ってまいりました。
 中期経営計画の最終年度である2025年5月期には、連結売上高5,500億円、連結営業利益率5%、連結株主資本利益率(ROE)20%を実現し、また、2022年5月期から2025年5月期の4年間で300億円超の投資(内訳として「ASKUL東京DC」(設備)77億円・新アスクルWEBサイト(システム)85億円・DX投資40億円など)を計画しておりました。
 一方で、新アスクルWEBサイト(システム)の投資額増加に伴う償却費負担の増加およびオープン化効果の計画未達や、商材拡大(アイテム数)偏重による新規投入商品の低稼働、黒字化優先による「LOHACO」の売上計画未達、「ASKUL関東DC」立上げによる固定費増により、中期経営計画の数値計画は未達も高い目標を設定したことで成長は加速し売上高、営業利益ともに過去最高を更新しております。
 新中期経営計画は2025年5月期中の策定・公表を目指しております。引き続き「オフィス通販からのトランスフォーメーション」の目標は継続し、すべての仕事場とくらしを支えるインフラ企業になるため物販以外の領域への参入を推進し、以下3つのテーマに注力して取り組んでまいります。

(1)データドリブンで各施策の精度を高め成長率を引き上げる

 ASKUL事業は、データドリブンな意思決定による商品採用・価格決定業務等のスピード向上のためのマーチャンダイジングDXを進めると同時にマーケティングラボの開始、サプライヤーとの連携によるデータ活用等により品揃えを強化してまいります。また、データ活用により優良化しやすいお客様をターゲティングした開拓手法の強化や登録後の定着施策の実施によるお客様の開拓手法や定着率向上施策の見直し、レコメンドエンジン最適化等による販促精度の向上、検索のアルゴリズム最適化とお客様の声に基づいた機能改善によりサイト進化を図りUI/UXを強化してまいります。

(2)東西で高頻度品の高速出荷とロングテール品の出荷を実現する拠点戦略へ

 ロングテール商品の在庫集約による配送効率向上を目指し、2026年5月期期初に「ASKUL関東DC」の稼働を予定しております。本センターは、東日本の大規模物流センターという位置づけで、ロングテール商品の在庫を集約することで様々な商品を1箱でお届けし、一箱あたり売上単価を向上させることで売上高配送費比率の低減を図ってまいります。また、現在「AVC関西」から出荷しているロングテール商品の出荷を当センターに切り替えることで、東日本のお客様への配送距離を短縮し、ロングテール商品も“明日(あす)来る” サービスの実現を目指します。さらに、当社物流センターへの納品が「ASKUL関東DC」に集約されることで、物理的な輸送距離が短縮され、サプライヤーや配送パートナーの環境負荷低減を図ってまいります。

(3)非連続な成長へ向けた財務戦略の転換

 健全な財務体質の維持・向上を継続し、さらなる成長投資(M&A等の非連続な成長投資含む)を支えると同時に株主還元も充実、資本効率向上を図ってまいります。積極的なM&A実現のためキャピタルアロケーションの方針を定め成長投資枠を最大1,000億円確保し、非連続な成長を実現してまいります。

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2024/08/08 13:00:00 +0900
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