対処すべき課題
この「Task321」の実現に向けて、積極的な戦略投資を実施し、販売ネットワークの拡大や商品力の強化、新たなビジネスモデルの確立による成長戦略の実行、開発・製造一体となったモノづくり改革の推進やIoTを活用したサプライチェーン・マネジメント(SCM*)構築によるさらなる収益性と効率性の向上、バランスシート改革による資本生産性の向上を図っていきます。
またコーポレート・ガバナンス体制の強化をはじめ、環境活動や社会貢献活動にも積極的に取り組んでいきます。
具体的な施策といたしましては、次のとおりであります。
① 成長戦略の実行(売上高30%増加)
- ・省エネ・高精度加工に対応したファイバーレーザの商品力強化によるレーザビジネスの拡大
- ・省力化ニーズに対応するため、ロボットやソフトウエアの技術を駆使した自動化ビジネスの推進
- ・IoT技術を活用したV-factory「つながる工場」によるモノづくり改革の提唱
- ・蓄積されたノウハウの活用やM&A、アライアンスによる新素材分野をはじめとする新規市場の開拓
② 強固な収益体質の確立(経常利益率20%)
- ・開発・製造一体となったモノづくり改革の推進によるQCDの追求
- ・製造IoTの構築によりグローバルでの高品質なモノづくりを実現
- ・ビッグデータ解析を活用した予防保全・予知保全によるサービス品質の向上と効率化
- ・ソリューション提案営業拠点を活用した高付加価値なエンジニアリング提案による差別化戦略
③ 資本の生産性向上による企業価値向上(ROE10%)
- ・現地生産化の推進によるリードタイム短縮や、地域SCM体制構築による棚卸資産の最適化
- ・販売金融ビジネスの再構築による売掛債権の流動化
- ・収益評価に基づく賃貸不動産、有価証券等のノンコア資産の整理・売却
④ ESGへの積極的な取り組み
- ・"AMADA GREEN ACTION"に基づく環境に配慮した商品の企画と生産体制の構築
- ・地域社会、文化、教育、スポーツなど幅広い分野での社会貢献活動を通じて社会に必要とされる会社を目指す
- ・高い倫理観と公正性に基づいた健全な企業活動を行うためのコーポレート・ガバナンス体制の整備
当社グループといたしましては、以上のような諸施策を着実に推進・実行することにより、中期経営計画「Task321」を達成することで、さらなる企業価値の向上を図るとともに、金属加工機械の世界トップメーカーとしての地位を不動のものとしてまいりたいと存じます。
(*)SCM(サプライチェーン・マネジメント)とは、原材料供給者から最終消費者に至るまでの流れを統合的に見直し、プロセス全体の効率化と最適化を実現するための経営管理手法であります。