1.提案の理由及び当該報酬等を相当とする理由
当社は、2024年6月27日開催の第86期定時株主総会において、当社の取締役(社外取締役を除く。)に対する報酬等として、役位や業績目標の達成度等に応じて当社株式の交付を行う業績連動型株式報酬制度(以下「本制度」という。)の導入についてご承認いただき、今日に至っております。
本議案は、本制度の対象者に取締役でない執行役員を追加することに加え、第2号議案「定款一部変更の件」が原案どおり承認可決された場合に、当社が監査等委員会設置会社へ移行することに伴い、改めて本株式報酬等の額及び内容につきご承認をお願いするものであります。なお、本議案は、第6号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等の額及び内容決定の件」においてご承認をお願いしている報酬限度額とは別枠で設定するものです。
本制度の対象者は、取締役(社外取締役、監査等委員である取締役及び国内非居住者を除く。以下本議案において同じ。)及び執行役員(国内非居住者を除く。以下、総称して「取締役等」という。)とし、取締役等の報酬における株式報酬の割合を高め、取締役等の報酬を市場競争力のある水準とすることで、当社の中長期的な企業価値の向上に対する取締役等の貢献意欲を高めるとともに、自社株式の保有を促進し、株主の皆さまとの利害共有意識を一層高めることを目的として、本制度の内容を一部改定いたします。
当社は、第2号議案、第3号議案及び本議案をご承認いただくことを条件として、2026年5月14日開催の取締役会において、当社における取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を改定しており、その概要は株主総会参考書類35ページから36ページまでに記載のとおりであります。本議案は、当該方針に沿う内容の取締役の個人別の報酬等を付与するために必要かつ合理的なものとなっており、その内容は相当であると考えております。また、当社の任意の報酬委員会におきましても、本制度の導入目的、本制度に係る報酬等の額の算出の公正性、当社株式は株式市場から取得予定のため希薄化が生じないこと等を勘案し、当該報酬等の内容は相当であると判断しております。
本株主総会の第2号議案「定款一部変更の件」及び第3号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名選任の件」が原案どおり承認可決された場合、本議案の対象となる取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)の員数は2名となります。また、上記のとおり、本制度は取締役を兼務しない執行役員も対象とするため(現時点で本制度の対象となる取締役を兼務しない執行役員は13名となります。)、本制度に基づく報酬には、執行役員に対する報酬も含まれますが、本議案では、それらの執行役員が本制度の開始後に新たに取締役に就任する可能性があることを踏まえ、本制度に基づく報酬の全体につき、取締役等に対する報酬等として、その額及び内容を提案するものであります。
本議案は第2号議案「定款一部変更の件」における定款変更の効力発生を条件として、その効力を生じるものといたします。
2.本制度における報酬等の額及び内容等
(1)本制度の概要
本制度は、信託を活用し、役位や業績達成度等に応じて、取締役等に当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下「当社株式等」という。)の交付及び給付(以下「交付等」という。)が行われる株式報酬制度です。
本制度の対象となる期間は、当社の中期経営計画の対象となる事業年度(以下「対象期間」という。本制度改定後の当初の対象期間は、2027年3月31日で終了する事業年度から2031年3月31日で終了する事業年度までの5事業年度とする。)とし、当社が信託に拠出する取締役等の報酬額を原資とし、信託を通じて当社株式が取得されます。

(2)当社が拠出する金員の上限等
当社は、取締役等に対する交付等の対象とする当社株式の取得のために、対象期間ごとに、400百万円に当該対象期間の年数を乗じた金額(本制度改定後の当初対象期間である5事業年度に対しては2,000百万円)を上限とする金員を取締役等への報酬等として拠出し、受益者要件を充足する取締役等を受益者として対象期間に相当する期間の信託(以下「本信託」という。)を設定します。本信託は、信託管理人の指図に従い、当該拠出金を原資として、当社株式を株式市場から一括して取得します。当社は、対象期間において取締役等に対するポイントの付与を行い、あらかじめ定められた一定の時期に、付与されたポイント数に相当する当社株式等の交付等を本信託から行います。
なお、本信託の信託期間の満了時において、信託契約の変更及び追加信託を行うことにより、本信託を継続することがあります。その場合、その時点の中期経営計画に対応する年数が新たな対象期間となり、本信託の信託期間も新たな対象期間と同一期間延長します。当社は、本信託の信託期間が延長されるごとに、400百万円に新たな対象期間の年数を乗じた金額の範囲内で追加拠出を行います。ただし、かかる追加拠出を行う場合において、延長する前の信託期間の末日時点で信託財産内に残存する当社株式(取締役等に付与されたポイントに相当する当社株式で交付等が未了であるものを除く。)及び金銭(以下「残余株式等」という。)があるときは、残余株式等の金額と当社が追加拠出する金員の額の合計額は、400百万円に対象期間の年数を乗じた額の範囲内とします。この信託期間の延長は、一度だけに限らず、その後も同様に信託期間を再延長することがあります。
(3)取締役等に交付等がなされる当社株式等の数の算定方法及び上限
本制度によって取締役等に対して交付等がなされる当社株式等の数及び金額は、取締役等の役位及び業績目標の達成度等に基づき毎事業年度一定の時期に付与されるポイントの数により定まります。
取締役等に付与するポイントの総数の上限は、1事業年度あたり40万ポイントとします。業績目標の達成度は、当社の中期経営計画に掲げる経営指標及び株主価値指標等で評価するものとし、当該中期経営計画の対象期間中の各事業年度における経営指標及び株主価値指標(本制度改定後の当初対象期間においては、【①売上収益、②営業利益、③ROE】等)の目標達成度に応じて、0〜200%の範囲で決定のうえ、1ポイントにつき当社株式1株を交付します(1ポイント未満の端数は切り捨てます。)。ただし、信託期間中に取締役等が退任した場合には、当該時点までに累積したポイント数に応じて、交付等を行う株式数が算定されます。
なお、当社株式について信託期間中に株式分割・株式併合等を行った場合は、分割比率・併合比率等に応じてポイントの数及び交付株式数の上限を調整します。
(4)取締役等に対する当社株式等の交付等の方法及び時期
受益者要件を満たした取締役等は、原則として対象期間終了後、所定の受益権確定手続を行うことにより、本信託から累積したポイント数の一定割合に相当する当社株式の交付を受け、残りのポイント数に相当する数の当社株式については、本信託内で換価処分したうえで、本信託からその換価処分金相当額の金銭の給付を受けるものとします。
対象期間中に退任した取締役等は、当該時点までに累積したポイント数に応じて算定される数の当社株式等について、退任後速やかに、本信託から交付等を受けるものとします。
(5)クローバック条項等
取締役等による重大な不正・非違行為等が判明した場合には、当該取締役等に対して、付与済みのポイントの没収(マルス)、あるいは、当該取締役等に対して交付した当社株式等相当額の金銭の返還請求(クローバック)ができるものとします。
(6)本信託内の当社株式に関する議決権
本信託内の当社株式は、経営の中立性を確保するため、議決権は行使されないものとします。
(7)本制度に関するその他の事項
本制度に関するその他の事項については、当社取締役会において定めるものとします。
【ご参考】
第2号議案「定款一部変更の件」、第3号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名選任の件」及び第4号議案「監査等委員である取締役3名選任の件」が原案どおり承認された場合の取締役会の構成、並びに各取締役が備える専門性と経験は以下のとおりであります。

【ご参考】
(2026年5月14日取締役会決議)
<基本方針>
当社の取締役の報酬は、(ア)長期ビジョンの実現に向けて企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして十分に機能するものであること(イ)株主をはじめとするステークホルダーに対し説明責任を果たせるよう、透明性・公正性を備えた報酬体系、決定プロセスとすることを基本方針とします。
当社は、当該基本方針に基づき、2026年5月14日の取締役会において、当社の「取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針」の改定について、以下のとおり決議しました。
なお、当社は、取締役会の諮問機関として、社外取締役を委員長とする任意の報酬委員会を設置しており、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の改定に際しては、人事部門が作成した当該決定方針の原案について、報酬委員会に諮問し、その答申内容を尊重して取締役会において当該決定方針を決議しています。
<報酬水準>
取締役の報酬水準については、職位・職責を踏まえた適正な水準とすることとし、経営環境の変化や外部調査データ等を踏まえて、適宜・適切に見直すものとします。
<報酬構成>
取締役の報酬構成については、長期ビジョンや中期経営計画の実現に向けて企業価値の持続的な向上を図るためのインセンティブとして十分に機能する構成とします。具体的には、取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く。以下同じ。)の報酬は、①固定報酬としての基本報酬、②業績連動報酬としての賞与、及び③業績連動報酬としての株式報酬により構成します。なお、業績連動報酬(賞与)については、当社の業績拡大に応じて取締役の総報酬に占める業績連動報酬(賞与)の割合が高くなる設計としています。業績連動報酬(株式報酬)については、役位に応じて取締役の総報酬に占める株式報酬の割合が高くなるよう設計しています。
また、監督機能を担う社外取締役及び監査等委員である取締役については、執行から独立した立場にあることに鑑み、基本報酬のみにより構成します。
① 基本報酬
当社の取締役の基本報酬は、現金による月例の固定報酬とし、職位・職責に応じてあらかじめ定められた報酬基準額を基に個人別の支給額を決定するものとします。
② 業績連動報酬(賞与)
短期インセンティブとして位置付ける業績連動型賞与は、業績指標を反映した現金報酬とし、毎年一定の時期に支給します。業績指標は、経営指標として重要であることに加え、配当原資でもあることから株主目線の経営を意識するという理由で、単年度の親会社の所有者に帰属する当期利益(以下、当期利益という。)を指標とします。具体的には、各事業年度の当期利益に配当性向(%)の1/50の率を乗じて算出する金額を上限に、支給対象となる員数と配当金の成長率を加味して支給総額を決定し、個別の配分は職位や職責に応じて決定したうえで、一定割合を成果に応じて増減させる方法で金額を算定するものとします。
③ 業績連動報酬(株式報酬)
中長期インセンティブとして位置付ける業績連動型株式報酬は、当社の中長期的な企業価値の向上に対する取締役の貢献意欲を高めるとともに、自社株式の保有を促進することで株主との利害共有意識を一層高めることを目的としています。当社の中期経営計画の対象となる事業年度(以下、対象期間という。)を対象に、当該対象期間中の各事業年度における業績指標の目標達成度等により評価したうえで、対象期間終了後に取締役に株式の交付を行う制度です(業績連動型株式報酬制度(役員報酬BIP信託制度※)の一部改定及び継続は、2026年6月26日開催の第88期定時株主総会において承認可決されることを条件とします。)。具体的には、取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く。)に対して、毎事業年度、株式交付を受ける権利として役位に応じたポイントが付与され、業績指標の目標達成状況に応じて0〜200%の範囲でそのポイント数を変動させたうえで、1ポイントにつき当社株式1株として取締役に株式が交付されます。なお、業績指標は当社の中期経営計画に掲げる経営指標及び株主価値指標等に基づき設定するものとし、本制度改定後の当初対象期間においては、【①売上収益、②営業利益、③ROE】等を用いるものとします。
また、取締役による重大な不正・非違行為等が判明した場合には、当該取締役に対して、付与済みのポイントの没収(マルス)、あるいは、当該取締役に対して交付した当社株式等相当額の金銭の返還請求(クローバック)ができるものとします。
(※)BIP(Board Incentive Plan)信託とは、米国の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度及び譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度を参考にした役員に対するインセンティブプランです。
<報酬決定プロセス>
当社の取締役の個人別の報酬等の額又はその算定方法の決定権限については、取締役会が有しており、社外取締役を委員長とする任意の報酬委員会に諮問し、その答申内容を尊重したうえで、株主総会で決議された報酬総額の範囲内で決定することとします。なお、監査等委員でない当社取締役の金銭報酬の額は、2026年6月26日開催の第88期定時株主総会において改定が承認可決されることを条件として、年額570百万円以内(うち社外取締役は年額90百万円以内)となります(当該定時株主総会終結時点の監査等委員でない取締役の員数は4名(うち、社外取締役は2名))。
また、当社取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く。)の株式報酬の額は、2026年6月26日開催の第88期定時株主総会において株式報酬制度の一部改定及び継続が承認可決されることを条件として、①400百万円に対象期間の年数を乗じた金額(当社が拠出する金銭の上限額)、②40万ポイント(当社が1事業年度に付与するポイント数(当社株式数)の上限数)となります。
以 上