第85回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 9409

第5号議案
定款の一部変更の件<株主提案>

1.選挙時における積極的な情報の提供及び虚偽情報・真偽不明情報の監視に関する株主提案(定款の追加)
 「選挙時に積極的な情報提供をすること」および「虚偽情報・真偽不明情報について積極的な監視(ファクトチェック)を行うこと」を本法人の定款第2条「目的」に新しく追加する。

2.提案の理由
 この10年間でみても国政選挙の公示後の選挙報道はテレビ全体で半減している。電波を私企業が占有できるのは民主主義を維持・発展させる役割をテレビ、特に報道番組が担うからである。民主主義が最大限に求められる選挙期間にこそ正確かつ多様な報道が求められている。
 近時、SNSの発達により、虚偽情報・真偽不明な情報が流布され、とりわけ選挙時においては有権者の判断への悪影響について強い危惧の念が示され、その是正の必要性が叫ばれている。真実の追求を日常的に行い、視聴者に正確な情報を提供する立場にあり、圧倒的な情報収集能力を持つ本法人においてこそ、ファクトチェック(情報の虚実のチェック)・虚偽情報の流布の防止を行い、有権者にそれらの情報を積極的に示すことは、今日的な報道機関の使命である。そのことが視聴者からも多いに期待されている、
 以上の理由から、定款の目的規定に上記文言を新しく追加することを提案する。

当社取締役会は、第5号議案に「反対」しております。

【当社取締役会の意見】
 選挙報道につきましては、昨年の都知事選や衆院選、兵庫県知事選などにおいて、当社のみならずテレビ報道全般に対し、政治的公平性を強く意識するがあまり、特に公示日・告示日後の報道で有権者に対して有用な情報を十分に提供できていなかったのではないか、との批判があったことは、当社としても認識しております。
 このため、株式会社テレビ朝日(以下、「テレビ朝日」といいます)報道局では、これまでの選挙報道を見直し、新たな選挙報道に関する指針を策定して選挙期間中であっても有権者の判断に資する情報は積極的に報じるとともに、有権者の興味関心に真摯に向き合って視聴者の期待に応えようと考えております。また、SNS上の虚偽情報・真偽不明情報についてのファクトチェックについても、積極的に検証し報じることにしています。
 こうした点からも、選挙時における積極的な情報提供などは、定款に定めるまでもなく、テレビ朝日報道局およびANN系列として自主自律的に始めようとしております。このため、株主様ご提案のような定款への記載は必要ないものと考えています。
 また、当社の事業子会社であるテレビ朝日はその事業目的のひとつとして、「放送法による基幹放送事業および一般放送事業」を営むこととしており、これに基づいて、報道・情報番組のほかドラマやバラエティ番組など広範かつ様々な番組を放送しております。株主様のご提案のような形で特定の領域、対象について限定する事項を、目的事項として追加することは、定款が果たすべき機能からも必ずしも適切でないと考えます。
 さらに、様々な番組が放送法の目的・趣旨に基づいて放送されていることは現行の定款の規定からも明らかであり、今回の株主様からのご提案の趣旨は、現行の定款およびこれを踏まえた私どもの対応で充分に果たされていると考えます。
 株主様からの今回のご提案は、私どもの企業活動に対する真摯なご提案であると理解いたしますが、私ども取締役会は、以上のような考え方に基づき、ご提案には反対いたします。

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2025/06/27 11:00:00 +0900
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