第84回 定時株主総会招集ご通知 証券コード : 9409

第7号議案
社外取締役の推薦<株主提案>

1.前川喜平氏を社外取締役に推薦する
生年月日:1955年1月13日
所有株式数:2000株

【経歴】
1979年 東京大学法学部を卒業。文部省入省。その後、ケンブリッジ大学大学院留学。
ユネスコ代表部一等書記官、文部大臣秘書官、初等中等教育局長等を歴任。
2016年6月 文部科学事務次官
2017年1月 依願退職
2018年4月 日本大学文理学部教育学科非常勤講師
それ以降、市民の立場で教育、社会、政治などの諸問題に関して講演活動を行い、その間に様々な執筆活動を行っている。

2.同人を推薦する理由
 前川氏は、事務次官として政府関係者や政治家との折衝等の経験が豊富な上、退官後の市民活動、その発言内容からも民主主義の本質や報道の自由の有り方についての造詣が深い。退官時以降の毅然とした姿勢には趣旨を貫く力があり、報道の自由のため現場で頑張る事業者や職員の方たちへの激励にも繋がる。
 特に、第二次安倍政権下においては、テレビ報道への介入が続いた。例えば、政治的公平に関する高市早苗総務大臣(当時)の答弁(2016年2月8日)もその一つであり、その背後には側近政治家による異常な権力行使が存在していたことが昨年の国会において公表された。これらの問題は、テレビジャーナリズムの根幹に関わる問題である。このような憂慮すべき現状を打破するためにも、前川喜平氏を社外取締役に選任することが、テレビ朝日HDにおいても有益となる。

当社取締役会は、第7号議案に「反対」しております。

【当社取締役会の意見】
 当社取締役会は、企業価値向上に向けたガバナンスの改革に継続して取り組んでおり、2014年4月には認定放送持株会社に移行し、グループの情報共有体制や意思決定プロセス及び組織の見直しなどを行い、経済状況、経営環境などに応じた、迅速で的確な判断ができる態勢を整えました。また、2015年には、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることにより、取締役会の監督機能を強化し、更なる監視体制の強化によって、より一層のコーポレート・ガバナンスの向上を図るため監査等委員会設置会社に移行し、独立社外役員が委員長を務め、かつ、過半数を占める『指名・報酬委員会』も設置いたしました。
 こうした一連のガバナンス改革を経た体制のもとで、『取締役会の多様な構成』『当社のコーポレート・ガバナンスにかかる基本方針』『企業経営を担う適切な人材の育成と選定に向けた基本方針』を共有し、企業課題を克服し、企業価値の持続的な向上を図るために最もふさわしい取締役候補者を株主の皆さまにお諮りしてまいりました。
 このような候補者は、株主総会で皆さまのご信任を得て、現在の経営計画「BREAKOUT STATION!新しい時代のテレビ朝日 経営計画2023-2025」を推進しておりますが、現在、「地上波」「インターネット」「ショッピング」「メディアシティ」「新領域開拓」など各分野で、実績を重ねております。
 今回ご提案する取締役会の体制も、コーポレート・ガバナンスの実効性確保と企業特質を踏まえ、その価値の最大化に向けた最適の体制となるよう、指名・報酬委員会の答申も踏まえる等、当社内で慎重な検討を重ねて指名した、相互に適切にスキルを補完し、さらに、報道機関の持株会社の取締役として不偏不党の立場を堅持している複数の候補者となります。このため、さらに前川氏を候補者とし、そのお力添えをいただく必要はないと考え、当社取締役会としては、本総会に上程する本株主提案に対して反対いたします。

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2024/06/27 12:00:00 +0900
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