第39回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 9434
当社および当社子会社(以下「当社グループ」)は、「Beyond Carrier」戦略の下、コアビジネスである通信事業の持続的な成長を図りながら、通信キャリアの枠を超え、情報・テクノロジー領域のさまざまな分野で積極的にグループの事業を拡大することで、企業価値の最大化を目指しています。
コンシューマ事業では、多様化するお客さまのニーズに合わせたサービスを提供するマルチブランド戦略を推進しています。加えて、グループサービスを活用した付加価値の提供を通じ、スマートフォン契約数の拡大と通信料の平均単価の向上を図り、モバイル売上の最大化を目指します。なお、当期末のスマートフォン契約数は前期末比で104万件増となりました。
エンタープライズ事業では、企業および産業のデジタル化の需要の高まりを背景に、クラウドサービス、セキュリティソリューションなど継続性のある収入が成長を牽引しています。
ディストリビューション事業では、法人向けICT(情報通信技術)関連の商材に加え、注力しているクラウドやSaaSからの継続収入が順調に伸びています。さらに、AI計算基盤に係る取引の影響により、売上が増加しています。
メディア・EC事業では、主として、アカウント広告の好調に伴うメディア売上の増収や、取扱高の増加およびトラベル・飲食予約などを扱うサービスEC事業の好調に伴うコマース売上の増収が成長を牽引しています。
ファイナンス事業では、キャッシュレス決済サービス「PayPay」が順調に拡大し、2025年3月末では登録ユーザー数が6,838万人となりました。また、PayPay㈱は2024年12月にPayPay銀行㈱の株式取得(注)を、2025年2月にPayPay証券㈱の子会社化(注)を発表しました。今後は、PayPay㈱主導で銀行・証券サービスの強化を目指します。
以上の結果、2024年度の売上高は6兆5,443億円となり、前期比4,603億円(7.6%)増加しました。これは主に、ディストリビューション事業で2,429億円(37.6%)、コンシューマ事業が1,303億円(4.6%)、エンタープライズ事業で885億円(10.6%)、メディア・EC事業で640億円(4.0%)、ファイナンス事業で445億円(19.1%)、それぞれ増収となったことによるものです。
営業利益は、前期比1,129億円(12.9%)増の9,890億円となりました。これは主として、メディア・EC事業がLINEヤフーグループにおいて子会社の支配喪失に伴う利益を計上したことや広告売上が増加したことなどにより693億円(35.0%)の増益となったほか、ファイナンス事業が382億円、コンシューマ事業が352億円(7.1%)、ディストリビューション事業が42億円(16.0%)、エンタープライズ事業が34億円(2.1%)、それぞれ増益となったことによるものです。
親会社の所有者に帰属する純利益は5,261億円となり、前期比371億円(7.6%)増加しました。これは主として、保有する投資有価証券の評価損の計上、LINEヤフーグループが保有するWebtoon Entertainment Inc.に対する持分比率の変動に伴う持分変動利益の剥落、持分法適用関連会社を対象とするプットオプションの評価損の計上があった一方、前述した営業利益の大幅増加によるものです。
PayPay証券㈱は2025年4月1日に、PayPay銀行㈱は2025年4月11日にPayPay㈱による子会社化を完了しました。
当期の調整後EBITDAは1兆7,531億円となり、前期比855億円(5.1%)増加しました。これは主として、営業利益が増加したことによるものです。一方、プライマリー・フリー・キャッシュ・フローは、2024年度第2四半期連結会計期間にAホールディングス㈱が実施した、LINEヤフー㈱株式の売却に伴う手取金にかかる当社への配当金があった一方で、割賦債権の流動化による収入が減少したことにより、前期比43億円(0.7%)減となりました。