当社グループは、総合商社として、物品の売買及び貿易業をはじめ、国内及び海外における各種製品の製造・販売やサービスの提供、各種プロジェクトの企画・調整、各種事業分野への投資、並びに金融活動などグローバルに多角的な事業を行っております。
当連結会計年度(以下、当期という)は、米中貿易摩擦や中国経済成長の鈍化、Brexitの迷走、中東情勢などにより、世界的な経済成長の減速感が高まりました。加えて、新型コロナウイルスのパンデミックの影響が出始め、「ヒト・モノ」の動きが大きく制限され、全世界において経済環境は急激に悪化しています。各国政府は、感染の拡大防止対策や財政・金融対策を打ち出し、早期終息と国民生活へ与える影響の最小化に努めているものの、予断を許さない状況です。
米国は、米中貿易に関する合意に至るなど成長の改善も見込まれていましたが、新型コロナウイルス感染拡大による個人消費及び企業活動の停滞により、経済成長の急減速が生じています。
欧州は、中国向けなどの外需停滞や、Brexit後の不確実性により成長が低迷しておりましたが、加えて新型コロナウイルスの感染拡大によりEUの求心力低下が顕在化し、経済・政治の両面で先行きの不透明感が増しています。
中国は、新型コロナウイルスの感染拡大により、生産など供給面が停止、加えて人の移動制限もあり需要面も減退しており、GDP成長率が初のマイナスとなる等、経済の減速感が強まっています。
アジアは、これまで輸出や民間消費が成長を支えて来たものの、各国で新型コロナウイルスの影響が拡大しており、世界的な景気減速や、サプライチェーンの分断、消費抑制により、今後成長率が下押しされる恐れがあります。
日本は、緩やかな景気回復基調にありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外需の低迷や消費活動の停滞により、景気は急速に悪化しております。