第9号議案
定款一部変更の件(8)

第9号議案は,株主提案によるものであります。


▼議案の内容

 以下の章を新設する。

第16章 緩やかなカーボンニュートラルへの移行計画
第53条 緩やかなカーボンニュートラルへの移行計画を実施する

▼提案の理由

 本会社は,カーボンニュートラルを進める方針です。かつて大きな反対運動が発生し,本会社との訴訟で日本初の「環境権」が認められた伊達火力発電所の休止決定はCO排出削減に貢献するもので画期的です。また本会社は,石狩湾新港火力発電所(熱効率が良く,CO排出量の少ない天然ガス・コンバインドサイクル方式)の2号機と3号機の建設延期を撤回し,むしろ建設を早めるべきです。CO排出量も燃料代も大幅に削減できます。まず火力発電の高効率化でCO排出を削減し,環境負荷の最小限化が第1歩です。
 しかし,同時に石炭火力悪玉論(CO排出量が多いと言われている)にも懐疑的です。カーボンニュートラルの目的はCO削減であり,石炭火力廃止ではない。その意味で,苫東厚真での石炭コンバインドサイクル発電所の実験炉の廃炉は残念です。石炭火力廃止と再エネ主力化は次の段階です。緩やかなカーボンニュートラルへの移行を求めます。

○取締役会の意見

 取締役会としては,本議案に反対します。
 当社は,2050年の北海道におけるエネルギー全体のカーボンニュートラルの実現に最大限挑戦していくこととしており,再生可能エネルギーの導入拡大や安全性の確保を大前提にした泊発電所の再稼働,火力発電所の脱炭素化などにより,発電部門からのCO排出ゼロを目指していきます。
 将来的な安定供給の維持やさらなる再生可能エネルギーの導入には,火力発電所が引き続き重要な役割を果たします。火力発電所の脱炭素化に貢献する,水素・アンモニア燃焼などの新技術の開発について検討を進めていくとともに,経年化した非効率な火力発電所については,安定供給を確保したうえで休廃止を進めていきます。このように,当社としてもカーボンニュートラルの実現に向けて着実に取り組んでいます。
 したがいまして,本議案のような内容を定款に定める必要はないと考えます。
 なお,石狩湾新港発電所2,3号機については,中長期的な需給見通しから導入時期の繰り延べが可能であり,2050年のカーボンニュートラルへの対応を考慮すると,水素・アンモニア燃焼などの新技術導入に向けて検討を継続する必要があるため,運転開始時期を見直したものです。

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2023/06/28 12:00:00 +0900
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