当連結会計年度の事業の状況

 2022年度の連結決算において、投資損失は8,351億円、税引前損失は4,691億円となりました。これは主に、持株会社投資事業からの投資利益4兆5,605億円を計上したものの、ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業からの投資損失5兆3,223億円(うち、1兆1,279億円は外部投資家に帰属する損失)を計上したことによるものです。円安の影響を受け(注)為替差損7,723億円を計上したことも税引前損失に影響を及ぼしました。これに加え、法人所得税3,207億円を計上したことなどにより、親会社の所有者に帰属する純損失は9,701億円となりました。
 持株会社投資事業では、アリババ株式を利用した先渡売買契約の一部を現物決済したことに伴い同株式に係る売却益を計上したほか、この現物決済の過程でアリババに対する当社の議決権保有割合が20%を下回ったことに伴い同社が当社関連会社から除外された結果、その時点で引き続き保有していた同社株式の再測定益を計上しました。
 ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業では、世界的な株価下落傾向を背景に、多数の公開投資先の株価が下落し、未公開投資先についても業績の低迷や公開類似企業の株価下落などを反映し多くの銘柄で公正価値が減少した結果、多額の未実現評価損失を計上しました。
 株主の皆さまへの還元については、当社は、株主還元の充実を図るとともに、当社株式がNAVに比べて大きくディスカウントされて取引されている状況を是正し、適正な株主価値の実現を図るために、2021年11月8日および2022年8月8日の取締役会決議に基づき合計1.4 兆円の自己株式取得を完了しました(2022年度の取得額は1.06兆円)。
 なお、上記の両取締役会決議に基づき取得した自己株式の総数と同数の自己株式253百万株(消却前の発行済株式総数に対する割合14.68%)を2023年3月30日に消却しました。


(注)

ソフトバンクグループ㈱と国内の資金調達子会社の米ドル建負債(子会社からの借入や外貨建普通社債など)が米ドル建現預金・貸付金を上回っていたことから、為替換算レートが円安となったことにより為替差損が生じました。

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2023/06/21 13:00:00 +0900
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