第81回定時株主総会 招集ご通知 証券コード : 2811
2024年度も引き続きトマトペーストなどのトマト加工品を中心とした、世界的な原材料価格の高騰が継続しました。日本国内においては、物価上昇による生活者の節約志向の高まりなどを受け、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。このような環境のもと、国内加工食品事業においては、主要原材料をはじめ製造費用の増加を受け、野菜飲料やトマト調味料など一部製品の出荷価格を改定しました。これに対し、需要の落ち込みを最小限に抑えるべく積極的な需要喚起策に取り組みました。国際事業においては、市場価格に連動した価格改定を実施したことに加え、大手ピザチェーンなどフードサービス企業向けの販売が好調に推移しました。また、Ingomar Packing Company, LLC(以下、Ingomar)を連結子会社化したことにより、国際事業は増収増益となりました。その結果、売上収益は前期比36.5%増の3,068億円、事業利益は前期比39.1%増の270億円となりました。事業別の売上収益、事業利益の前年との比較は下記に示すグラフの通りです。
飲料カテゴリーでは、トマトジュースは、美容への関心が高い新たなユーザーを獲得したことなどにより、好調に推移しました。「野菜生活100」シリーズは、「朝を味方に。」をテーマとした需要喚起策が一定の効果をもたらしました。食品カテゴリーでは「焼きケチャップ」などのメニュー情報発信と販促活動を強化したことにより、好調に推移しました。
トマト他一次加工※1は、世界的な需給の逼迫を受け、市場価格の高騰が継続し、それに連動した価格改定を行いました。米国においては、Ingomarを連結子会社化し、事業を拡大しました。
トマト他二次加工※2は、世界的な原材料やエネルギーをはじめとしたコストの増加に伴い、一部商品の価格改定を実施しました。米国のKAGOME Inc.をはじめ、各地域においてフードサービス企業向けの販売が好調に推移しました。
※1 トマト他一次加工…農作物を加工した、ペーストなどの製造・販売
※2 トマト他二次加工…主に、農作物の一次加工品に調味料などを加えて加工した、ピザソースなどの製造・販売
米国カリフォルニア州のSVG Ventures LLCと共同で、コーポレートベンチャーキャピタルを9月に設立しました。世界各国の革新的な農業技術をもつ優れたスタートアップ企業への出資や協業を行い、気候変動に適応する新品種や栽培技術の開発および実装を進めるとともに、出資先とのオープンイノベーションによる新事業の開発を目指します。