当社グループは、情報技術で新しい「しくみ」や「価値」を創造し、より豊かで調和のとれた社会を実現することを使命とし、常に時代の先を読み、市場環境の変化、お客様のニーズ及び最新の技術動向に迅速・的確に対応しつつ、持続的な成長により安定して利益を創出できる企業体質の確立をめざしています。
この経営理念のもと、当社グループは2019年度から2021年度までの中期経営計画を策定し、「変わらぬ信念、変える勇気によって、グローバルで質の伴った成長」をめざします。「変わらぬ信念」のもと、「お客様とともに未来の社会を創る」を基本的な考え方として、当社グループの競争優位性の源泉であるお客様との「Long-Term Relationships(長期的信頼関係)」に基づき、お客様との共創による事業を通じて社会に貢献していくとともに、自らの企業活動においても働き方変革等を通じて働きがいのある社会の実現に貢献していくことで、企業価値の持続的向上をめざすESG経営を行います。また、「変える勇気」を持って「グローバルデジタルオファリングの拡充」「リージョン特性に合わせたお客様への価値提供の深化」「グローバル全社員の力を高めた組織力の最大化」の3つの戦略を実行し、デジタルトランスフォーメーションの更なる加速とグローバルシナジーの最大化を実現してお客様への提供価値最大化を図ります。
更に、当社グループは、国内外において、法令・契約を遵守し、人権を含む各種の国際規範を尊重することに加えて、様々な情報サービスの提供を役員や社員が社会的良識に基づき適正に実施することを通じ、社会が直面する様々な課題の克服に向けて、積極的に貢献していきます。
この考え方のもと、当社は、株主や投資家の皆様をはじめ、お客様やお取引先、従業員等様々なステークホルダー(利害関係者)の期待に応えつつ、企業価値の最大化を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう、コーポレート・ガバナンス・コードの各原則の趣旨を踏まえ、①経営の透明性と健全性の確保、②適正かつ迅速な意思決定と事業遂行の実現、③コンプライアンスの徹底、を基本方針としてこれらの充実に取り組んでいます。
なお、当社は、取締役会の監督機能とコーポレート・ガバナンスのいっそうの強化を図り、経営の健全性と効率性を更に高めるため、2020年6月17日開催の第32回定時株主総会において、必要な定款変更等について承認をいただき、監査等委員会設置会社に移行いたしました。
当社は、「ディスクロージャー規程」に則り制定した「ディスクロージャーポリシー」に基づき、適時、公正かつ公平な情報開示に努めており、このことによって市場から適切な企業評価を得ることが重要であると認識しています。そのため、当社は四半期ごとの決算発表に合わせて決算説明会を実施している他、国内外の投資家・アナリストの皆様とのミーティングも積極的に実施し、経営の透明性の確保を図っています。また、社外取締役及び監査等委員である取締役を置いて、業務執行に対する監督・監査の機能を強化することにより、経営の健全性の確保を図っています。更に、当社の直接的な親会社であるNTT株式会社及び当社の最終的な親会社である日本電信電話株式会社、NTTグループ内の各社と取引を行う際には、当社株主全体の利益の最大化を意識し実施しています。
当社の意思決定は、取締役会の監督のもと、社長、副社長、リージョン・分野担当役員及び各組織の長の責任・権限を定めた「権限規程」に基づき行っています。また、事業運営に関する円滑かつ迅速な意思決定及び監督を行うことを目的に、社長、副社長、リージョン・分野担当役員及びその他関連する重要な組織の長をもって構成される「経営会議」を設置し、取締役会で決議される事項についても、審議を充実させるため、事前に「経営会議」で協議を行っています。その他、業務執行に専念する責任者として執行役員を配置し、取締役から業務執行に関わる権限を大幅に委譲するとともに、「組織規程」に基づき主管組織が自主的かつ責任ある事業運営を実施することにより、適正かつ迅速な意思決定と事業遂行の実現を追求しています。
当社は、当社グループすべての役員及び社員を対象とする「グローバル・コンプライアンス・ポリシー」を策定し、企業倫理に関する基本方針や具体的行動指針を明確にすることで、法令遵守はもとより、高い倫理観をもって事業を運営していくこととしています。これを実効あるものとするためには継続的な啓発活動を行う必要があると考えており、役員及び社員向けのコンプライアンス研修等を実施するとともに、コンプライアンスに関する意識調査等も行っています。更に、より風通しの良い企業風土を醸成するため、グループ横断的な内部通報制度「ホイッスル・ライン」を設置し、社内外から匿名・記名を問わず申告を受け付けています。なお、「ホイッスル・ライン」受付窓口に申告したことを理由として、申告者に対して不利益となる取扱は行わないこととしています。