第101回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 6902

当期における取り組み

 環境 

「2035年 生産活動でのカーボンニュートラルの実現」を目指す

 当社はこれまで、持続可能なモビリティ社会の在り方を模索し、環境負荷低減、環境保全活動を通じて経済価値を創出する「環境経営」を推進してきました。その「環境経営」をさらに進化させて、2035年までに生産活動におけるカーボンニュートラルの実現を目指します。

実現のために取り組む3つの領域


あらゆる電動車に対応した電動化製品のグローバル生産拡大

電動化製品の需要拡大に応えるため、これまでインバーターを生産してきた日本や北米、中国北部に加え、2023年度には中国南部や欧州においても生産を開始しました。これにより、多様なお客様、あらゆる電動車に対応できるグローバルな生産体制を実現しました。


SBT認定の取得

温室効果ガスの排出削減に向けて、新たにサプライヤー様分も含む、サプライチェーン全体の排出削減目標を策定しました。この目標は、パリ協定が求める水準達成に向けた、科学的な根拠に基づく内容であるとして、国際的イニシアティブSBTiによるSBT認定を取得しました。

※SBT : Science-Based Targets
※SBTi : Science-Based Targets Initiative


 安心 

社会に「安心」を提供するリーディングカンパニーを目指す

 当社は事業活動を通じ、社会に「安心」を提供することを使命としています。交通事故や大気汚染、自然災害、少子高齢化といった社会課題の解決を実現し、社会に「安心」を提供するリーディングカンパニーを目指します。

実現のために取り組む3つの領域


夜間走行時の安全性向上に向けた小糸製作所との協業

㈱小糸製作所の車両ランプと当社の画像センサーの強みを協調させた、物体認識率を向上させるシステム開発検討の協業を開始しました。本協業を通じ、昼間に比べ約2倍となる夜間の歩行者死亡事故を低減するため、画像センサーが歩行者を従来以上に早く認識できる照明機能の実現等、さらなるクルマの安全性向上に貢献します。

※ITARDA(公益財団法人交通事故総合分析センター)による統計データから算出


グローバルでの官民連携を通じた食の安心・安全、安定供給に貢献

農業生産分野の持続的な発展に向けたスマート農業技術の普及、及び食流通分野における効率的な物流の実現に向けて、農林水産省東海農政局と当社は、「連携に関する協定」を締結しました。本連携を通じ、就農人口の減少や環境・物流問題等、食の安心・安全、安定供給の社会課題解決に貢献します。また日本に留まらず、グローバルでの食農課題解決に向けた取り組みを加速するため、世界最先端の施設園芸技術を持つ、オランダのセルトングループの全株式を取得しました。

※ロボット、人工知能(AI)、IoT等の先進技術を用いた農業


 技術基盤

事業成長を支える先進開発への取り組み

 当社は創業以来、世界初・世界一製品にこだわり、技術を磨いています。世界最先端のクルマづくりを支えてきた研究開発で蓄積した化学、物理学、電子工学等幅広い技術を駆使することで、「環境」「安心」の理念実現に果敢に取り組んでいきます。


コヒレントへの出資

電動車の開発・普及が加速する中、BEV向けインバーターの電力損失低減、小型化、軽量化に大きく貢献する材料として注目されている、SiCウエハーの長期安定調達を実現すべく、Coherent Corp.の子会社である、SiCウエハー製造企業のSilicon Carbide LLCに出資しました。今後長期安定調達に加え、当社の独自技術を組み合わせて高品質を実現することで、より一層インバーターの競争力を強化していきます。


エネルギー問題を解決すべく水素事業への参入

クルマで培ってきた熱マネジメント技術と材料技術を応用した水素事業に参入すべく、2023年度より西尾製作所と広瀬製作所で、水素から電気を作るSOFC※1と、電気から水素を作るSOEC※2の実証実験を開始しました。今後様々な実証を通じてグリーン水素エネルギーを無駄なく使える効率性と、安全に長期間システムが使用できる耐久性を探求し、環境と経済合理性の両立を目指した開発に挑戦していきます。※3

※1SOFC : Solid Oxide Fuel Cell(固体酸化物形燃料電池)
※2SOEC : Solid Oxide Electrolysis Cell(固体酸化物形水電解用セル)
※3本事例は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「水素社会構築技術開発事業」の支援を得て推進しています。


 企業基盤

事業活動を支え、企業価値を高める取り組み

 当社は社会から共感いただける企業を目指し、企業基盤の強化にも積極的に取り組んでいます。事業活動と社会課題の解決を両立させるサステナビリティ経営を実践する等、「環境」「安心」「共感」の理念実現に向けて、企業価値を高めていきます。


品質向上の取り組み

製品の複雑化、技術の高度化が進む中でも、お客様に安全・安心な製品をお届けしていくため、品質の担保に必要な「意識」「知識」「風土」のさらなる向上に取り組んでいます。お客様からの信頼を維持し、揺るぎないものとするため、常にお客様第一で行動する「意識」のさらなる徹底、品質基盤技術を高め続けていくための「知識」の蓄積と深化、上司と部下が率直に意見を交わし、品質の担保・向上のために課題を解決していく風通しの良い「風土」づくりを進めています。これらを経営層自らが牽引していくことで、お客様の期待に応える品質を実現していきます。


社員のエンゲージメント向上への取り組み

「実現力のプロフェッショナル集団」を目指して進化・挑戦し続けるために、2021年度より、人と組織のビジョン “PROGRESS” を掲げ、人事施策・制度の刷新を進めています。その一つとして、当社で働いて良かった、夢がかなったという社員を増やすべく、年代別にきめ細かくキャリアプランを考える研修を開催し、キャリア実現を支援する等、個人の実現力を高める多くの取り組みを推進しています。その結果毎年社員に実施するエンゲージメント調査の肯定回答率は、2021年度の70%から2023年度75%へと向上しました。


 共感

新経営体制でのDENSO DIALOG DAY 2023を開催

2023年11月15日に、メディア・機関投資家・アナリストの皆様とのダイアログの中で、社長交代後の新経営体制の方針や、その方針を実現するため「モビリティの進化」「新価値創造」「基盤技術の強化」の3つのチャレンジを発表し、アンケートにて高評価をいただきました。


「統合報告書2023」で最高評価を獲得

統合報告書としての完成度が極めて高く、今後も企業価値を高めていくことに期待が持てる企業として、「WICI ジャパン統合リポート・アウォード2023」で、最高評価のGold Awardを初受賞しました。また、「第3回日経統合報告書アワード」でのグランプリE賞受賞や、GPIFの国内株式運用機関が選ぶ「優れた統合報告書」でも複数機関に選定されました。

※年金積立金管理運用独立行政法人


企業価値創造に向けた、当社株式の売出しを実施

企業価値の創造に向け、トヨタグループ内の株式保有について協議を重ね、まずはグループ各社が保有する当社株式の売出しを実施しました。この取り組みは、資本市場の活性化・育成に最も貢献した企業として、「DEALWATCH AWARDS 2023」のIssuer of the Yearを受賞しました。当社が保有する政策保有株式についても、成長投資の原資とすべく、売却を加速しています。また、2023年10月には当社株式を4分割し、より投資しやすい環境を整え、個人投資家数は前年比で約2倍に増加しました。

※2024年3月末時点の対前年比

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2024/06/20 12:00:00 +0900
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