第103回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 6902
1.提案の理由及びこれを相当とする理由
本議案は、当社の取締役(非業務執行取締役及び社外取締役を除きます。以下、断りがない限り、本議案において同じとします)に対する信託を活用した業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT-RS(=Board Benefit Trust-Restricted Stock))」(以下「本制度」といいます)を導入することについて、ご承認をお願いするものであります。
本制度への改定は、退任までの譲渡制限を付した株式を在任中に給付することで、株主の皆様との価値共有を進めるという従来の譲渡制限付株式報酬の基本的な考え方及びインセンティブ設計は維持したまま、信託を活用することにより、より安定的かつ効率的な制度運営を実現することを目的としています。
当社は、本議案を原案どおりご承認いただくことを条件に、取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針の改定を2026年5月22日開催の取締役会において決議しており、本議案は、当該方針とも合致していることからその内容は相当であるものと考えています。また、本議案に関しては、社外取締役が過半数を占め、かつ社外取締役が議長を務める当社の役員指名報酬会議の審議及び答申を経ています。本議案をご承認いただいた場合の当社の取締役の報酬制度の概要については「第103回定時株主総会参考書類・事業報告等」19頁~20頁をご参照ください。
本議案は、2020年6月19日開催の第97回定時株主総会においてご承認をいただきました取締役の現金報酬額(年額10億円以内(うち社外取締役分として年額1.5億円以内))とは別枠として、本制度に基づく報酬を当社の取締役に対して支給するため、報酬等の額及び具体的な内容についてのご承認をお願いするものです。なお、本制度の詳細につきましては、下記2.の枠内で、取締役会にご一任いただきたいと存じます。
なお、当社は、2024年6月20日開催の第101回定時株主総会において、現金報酬とは別枠として、取締役に対する譲渡制限付株式付与のための報酬額を年額15億円以内、株式数の上限を年300万株以内とする旨及び具体的な内容をご承認いただき今日に至っていますが、本議案の承認可決を条件として、当該譲渡制限付株式付与に係る取締役の報酬枠を廃止いたします。ただし、すでに取締役に割当済みの譲渡制限付株式は、今後も存続します。
第1号議案が原案どおり承認可決されますと、本制度の対象となる取締役は4名となります。
なお、当社は、経営役員及び上席執行幹部(同等の者を含みます)についても本制度の対象といたします。
2.本制度に係る報酬等の額及び具体的な内容
(1)本制度の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下、本制度に基づき設定される信託を「本信託」といいます)を通じて取得され、取締役に対して、当社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下「当社株式等」といいます)が本信託を通じて給付される業績連動型株式報酬制度です。なお、取締役が当社株式の給付を受ける時期は、原則として毎年一定の時期とし、取締役が当社株式を時価で換算した金額相当の金銭の給付を受ける時期は、原則として取締役の退任時とします。取締役が在任中に当社株式の給付を受ける場合、取締役は、当社株式の給付に先立ち、当社との間で下記3.のとおり、譲渡制限契約を締結することとします。これにより、取締役が在任中に給付を受けた当社株式については、当該取締役の退任までの間、譲渡等による処分が制限されることとなります。
(2)本制度の対象者
取締役(非業務執行取締役及び社外取締役は、本制度の対象外とします)
(3)信託期間
2026年6月(予定)から本信託が終了するまで(なお、本信託の信託期間について、特定の終了期日は定めず、本制度が継続する限り本信託は継続します。本制度は、当社株式の上場廃止、役員株式給付規程の廃止等により終了します)
(4)信託金額(報酬等の額)
本議案をご承認いただくことを条件として、当社は、2026年3月末日で終了した事業年度から2030年3月末日で終了する事業年度までの5事業年度(以下、当該5事業年度の期間を「当初対象期間」といい、当初対象期間及び当初対象期間の経過後に開始する5事業年度ごとの期間を、それぞれ「対象期間」といいます)及びその後の各対象期間を対象として本制度を導入し、取締役への当社株式等の給付を行うため、本信託による当社株式の取得の原資として、以下の金銭を本信託に拠出いたします。
まず、当社は、本信託設定(2026年6月(予定))時に、当初対象期間に対応する必要資金として、75億円を上限とした資金を本信託に拠出いたします。
また、当初対象期間経過後も、本制度が終了するまでの間、当社は、原則として対象期間ごとに、75億円を上限として本信託に追加拠出することとします。ただし、係る追加拠出を行う場合において、信託財産内に残存する当社株式(直前までの各対象期間に関して取締役に付与されたポイント数に相当する当社株式で、取締役に対する給付が未了であるものを除きます)及び金銭(以下「残存株式等」といいます)がある時は、残存株式等の金額(当社株式については、直前の対象期間の末日における帳簿価額とします)と追加拠出される金銭の合計額は、75億円を上限とします。
係る信託拠出額上限(報酬等の額)につきましては、下記(6)に基づき、今後、取締役に付与することとなるポイント数の見通し及び当社の株価の動向等を総合的に考慮して決定したものであり、相当であるものと判断しています。
当社が実際に本信託に拠出する金銭は、上記の株式取得資金のほか、信託報酬等の必要費用の見込額を合わせた金額となります。
なお、当社は、当初対象期間を含む対象期間中、当該対象期間における拠出額の累計額が上述の各上限額に達するまでの範囲内において、複数回に分けて、本信託への資金の拠出を行うことができるものとします。当社が追加拠出を決定した時は、適時適切に開示いたします。
(5)本信託による当社株式の取得方法及び取得株式数
本信託による当社株式の取得は、上記(4)により拠出された資金を原資として、取引所市場を通じて又は当社の自己株式処分を引き受ける方法によりこれを実施することとし、新株発行は行いません。
なお、取締役に付与されるポイント数の上限は、下記(6)のとおり、1事業年度当たり300万ポイントであるため、各対象期間について本信託が取得する当社株式数の上限は1,500万株となります。本信託による当社株式の取得につき、その詳細は、適時適切に開示いたします。
(6)取締役に給付される当社株式等の数の上限
取締役には、各事業年度に関して、役員株式給付規程に基づき役位、業績達成度等を勘案して定まる数のポイントが付与されます。取締役に付与される1事業年度当たりのポイント数の合計は、300万ポイントを上限とします。これは、現行の役員報酬の支給水準、取締役の員数の動向と今後の見込み等を総合的に考慮して決定したものであり、相当であるものと判断しています。
なお、取締役に付与されるポイントは、下記(7)の当社株式等の給付に際し、1ポイント当たり当社普通株式1株に換算されます(ただし、本議案をご承認いただいた後において、当社株式について、株式分割、株式無償割当て又は株式併合等が行われた場合には、その比率等に応じて、ポイント数の上限及び付与済みのポイント数又は換算比率について合理的な調整を行います)。
なお、取締役に付与される1事業年度当たりのポイント数の上限に相当する株式に係る議決権数30,000個の発行済株式総数に係る議決権数26,909,661個(2026年3月31日現在)に対する割合は約0.1%です。
下記(7)の当社株式等の給付に当たり基準となる取締役のポイント数は、原則として、下記(7)の受益権確定時までに当該取締役に付与されたポイント数とします(以下、このようにして算出されたポイントを、「確定ポイント数」といいます)。
(7)当社株式等の給付
受益者要件を満たした取締役は、所定の受益権確定手続を行うことにより、原則として上記(6)に記載のところに従って定められる「確定ポイント数」に応じた数の当社株式について、毎年一定の時期に本信託から給付を受けます。ただし、役員株式給付規程に定める要件を満たす場合は、一定割合について、当社株式の給付に代えて、原則として退任時に当社株式の時価相当の金銭給付を受けます。金銭給付を行うために、本信託により当社株式を売却する場合があります。
なお、取締役が在任中に当社株式の給付を受ける場合、取締役は、当社株式の給付に先立ち、当社との間で下記3.のとおり、譲渡制限契約を締結することとします。これにより、取締役が在任中に給付を受けた当社株式については、当該取締役の退任までの間、譲渡等による処分が制限されることとなります。
また、マルス・クローバック条項を規定することとし、ポイントの付与を受けた取締役であっても、役員株式給付規程に規定する事項が生じた場合、役員指名報酬会議の決定に基づき、給付を受ける権利の全部又は一部を取得できないこととし、給付を受けた取締役であっても、役員株式給付規程に規定する事項が生じた場合、役員指名報酬会議の決定に基づき、当該給付の全部又は一部の返還の請求を受けることとします。
(8)議決権行使
本信託勘定内の当社株式に係る議決権は、信託管理人の指図に基づき、一律に行使しないこととします。係る方法によることで、本信託勘定内の当社株式に係る議決権の行使について、当社経営への中立性を確保することを企図しています。
(9)配当の取扱い
本信託勘定内の当社株式に係る配当は、本信託が受領し、当社株式の取得代金や本信託に係る受託者の信託報酬等に充てられます。なお、本信託が終了する場合において、本信託内に残存する配当金等は、役員株式給付規程の定めに従って、その時点で在任する取締役に対して、各々が保有するポイント数に応じて、按分して給付されることになります。
(10)信託終了時の取扱い
本信託は、当社株式の上場廃止、役員株式給付規程の廃止等の事由が発生した場合に終了します。
本信託終了時における本信託の残余財産のうち、当社株式については、全て当社が無償で取得した上で、取締役会決議により消却することを予定しています。本信託終了時における本信託の残余財産のうち、金銭については、上記(9)により取締役に給付される金銭を除いた残額が当社に給付されます。
3.取締役に給付される当社株式に係る譲渡制限契約の概要
取締役が在任中に当社株式の給付を受ける場合、取締役は、当社株式の給付に先立ち、当社との間で、概要として、以下の内容を含む譲渡制限契約(以下「本譲渡制限契約」といいます)を締結するものとします(取締役は、本譲渡制限契約を締結することを条件として、当社株式の給付を受けるものとします)。ただし、株式給付時点において取締役がすでに退任している場合等においては、本譲渡制限契約を締結せずに当社株式を給付することがあります。
①譲渡制限の内容
取締役は、当社株式の給付を受けた日から当社における取締役、経営役員、上席執行幹部(同等の者を含みます)のいずれの地位からも退任する日までの間、給付を受けた当社株式の譲渡、担保権の設定その他の処分をすることができないこと
②当社による無償取得
一定の非違行為等があった場合や下記③の譲渡制限の解除の要件を充足しない場合には、当社が当該株式を無償で取得すること
③譲渡制限の解除
取締役が、当社における取締役、経営役員、上席執行幹部(同等の者を含みます)のいずれの地位からも正当な理由により退任又は死亡により退任した場合、当該時点において譲渡制限を解除すること
④組織再編等における取扱い
譲渡制限期間中に当社が消滅会社となる合併契約その他組織再編等に関する事項が当社の株主総会等で承認された場合、当社の取締役会の決議により、当該組織再編等の効力発生日の前営業日の直前時をもって、譲渡制限を解除すること
なお、本譲渡制限契約による譲渡制限の対象とする当社株式は、譲渡制限期間中の譲渡、担保権の設定その他の処分をすることができないよう、譲渡制限期間中は、当社が指定する証券会社に対象となる取締役が開設する専用口座で管理される予定です。
また、上記のほか、本譲渡制限契約における意思表示及び通知の方法、本譲渡制限契約の改定の方法、その他取締役会で定める事項を本譲渡制限契約の内容といたします。
<ご参考:本制度の仕組み>

① 当社は、本議案につき承認を受けた枠組みの範囲内において、「役員株式給付規程」を制定します。
② 当社は、本議案につき承認を受けた範囲内で金銭を信託します。
③ 本信託は、②で信託された金銭を原資として当社株式を、取引所市場を通じて又は当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得します。
④ 取締役は、当社との間で、在任中に給付を受けた当社株式について、当該取締役の退任までの間、譲渡等による処分が制限される旨、及び一定の当社による無償取得条項等を含む譲渡制限契約を締結します。
⑤ 当社は、役員株式給付規程に基づき取締役にポイントを付与します。
⑥ 本信託は、当社から独立した信託管理人の指図に従い、本信託勘定内の当社株式に係る議決権を行使しないこととします。
⑦ 本信託は、毎年一定の時期に取締役のうち役員株式給付規程に定める受益者要件を満たした者(以下「受益者」といいます)に対して、当該受益者に付与されたポイント数に応じた当社株式を給付します。ただし、取締役が役員株式給付規程に定める要件を満たす場合には、ポイントの一定割合について、退任時に当社株式の時価相当の金銭を給付します。
ご参考:取締役報酬制度の概要
本議案が原案どおり承認可決された場合の取締役の報酬制度の概要は以下のとおりです。
1.基本方針
・「中長期的な企業価値向上」、「株主視点に立った経営」を促すものであること
・会社・個人業績との連動性を持つことで、業績向上への意欲を高めること
2.報酬水準
取締役の報酬水準については、毎年、外部調査機関による役員報酬調査データにて、当社と規模や業種・業態の類似する大手製造業の水準を参照し、比較企業群に対して競争力ある報酬水準となるように設定しています。
3.報酬構成
当社の取締役(非業務執行取締役及び社外取締役を除く)の報酬制度は、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬としての賞与、株式報酬から構成されます。
非業務執行取締役及び社外取締役の報酬については、独立性の観点から基本報酬(固定額)に一本化しています。
ご参考:代表取締役社長の報酬構成比率のイメージ

4.業績連動報酬の算定方法
会社業績との連動性の確保と中長期の企業価値向上に向けたインセンティブを高めるべく、会社戦略と連動した業績評価指標を選定しています。また、個人別の支給額は、一人ひとりの業績・成果や中長期の取り組みを評価した個人別査定を踏まえて決定します。
<賞与の業績評価指標>

ROICの算出方法は以下のとおりです。
・投下資本は前期末及び当期末の実績を平均して算出
・投下資本=親会社の所有者に帰属する資本+有利子負債
・投下資本純利益率(ROIC)=親会社の所有者に帰属する当期利益/投下資本
<株式報酬の業績評価指標>

5.マルス・クローバック条項
決算の事後的な修正又は重大な不正・コンプライアンス違反等が発生した場合に、役員指名報酬会議の決議により、業績連動報酬である賞与及び株式報酬を受給する権利の減額・没収又は支給済み報酬の返還を求めることができることといたします。
6.報酬決定方法
当社は、取締役の報酬等に係る決定方針に関しては、役員指名報酬会議の審議内容を踏まえ、取締役会において決議しています。役員指名報酬会議は、独立社外取締役が議長を務め、かつ独立社外取締役が過半数を占めることで、その客観性・公平性・透明性を確保しています。
本制度改定に係る審議を行った役員指名報酬会議の構成は以下のとおりです。

以 上