第76回定時株主総会 招集ご通知 証券コード : 2811
カゴメ株式会社
寺田社長在任中の6年間で収益力の向上、社内の働き方・風土改革に成果が見られ、「野菜の会社」へ向け社会課題の解決に挑戦しポートフォリオの拡大をめざす路線は引かれました。「野菜の会社」への挑戦はまだ緒についたばかりですが、山口社長にはこの路線を確実なものにするとともに国際事業拡大への工程表の策定、デジタル変革への攻めと守りの対応、投資余力を活用した新規事業の取り込みへのリーダーシップを期待しています。
トマトの会社から野菜の会社へとカゴメは変化してきています。一方、「健康のために野菜は摂りたいが、手間をかけられない」という人々が増えています。カゴメは、このような社会的要求に対し、多種多様な野菜関連商品を提供できる技術力や研究開発力を持っています。今後ますます多様化する人々の食行動の変化に応えるため、健康に貢献する野菜の会社として、スピード感を持って商品を開発し提供していくことが重要だと考えます。
今、カゴメの商品はどの家庭の冷蔵庫でも必ずひとつは見つけることができます。しかし、それで満足してよいわけではないことはカゴメに関わるすべての人々が感じていることではないでしょうか。「良い商品を作る会社」から「健康、食、農業等に真に価値あるソリューションを提供できる会社」へ大きく飛躍する可能性をカゴメは持っています。株主の皆さまのご支援のもと、その実現に向けて貢献してまいりたいと思います。
「社会課題の解決に貢献し、持続的に成長する」ためには元手が必要です。その元手である利益獲得力は、ここ数年でかなりついてきました。しかし、元手を活かして「野菜の会社」に向けて大きく成長して行けるところまでは来ていません。いかにお客様の立場や社会の視点に立って、心のこもった独自の価値が提供できるか、新体制においては、野菜の会社としてのマーケティング力とイノベーション力の真価が問われます。
国内外の数多くの上場企業の会計監査に税務会計の専門家として関与した経験、M&A案件他、多様な国際取引に関与した知見を生かし、客観的立場から取締役の職務の執行状況を監視・検証して参ります。また、現場に足を運び広く丁寧に現場の話を聴いて問題の早期発見に努め、「トマトの会社」から「野菜の会社」への変革を推進するカゴメの健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出に寄与すべく努力いたす所存です。
「共助・人権の尊重・フェアネス」を行動規範とし、食を通じて健康寿命の延伸、農業振興・地方創生、さらには世界の食糧問題などの社会課題に取り組むカゴメの姿勢に強く共感します。多様なステークホルダーの皆さまとの意見交換を通じて社会の変化に目を向けつつ、個々の能力と多様性が活かされる職場環境とコンプライアンスを超えたフェアな事業活動が実現されるよう、弁護士としての知見を生かし貢献することができればと思います。