第101回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 9509

第10号議案
定款一部変更の件(6)

▼議案の内容
 以下の章を新設する。
 第14章 大容量のバックアップ電源を必要とする原子力発電を「脱炭素電源」と称しない

 第47条 燃料の採掘・製錬・濃縮時,および停止時のバックアップを含め,泊発電所1,2,3号機の,発電電力量当たりの二酸化炭素(CO2)排出量の実績値を正確に評価する。

 第48条 排出量が他の発電方法による排出量の平均値を超える場合,泊発電所を「脱炭素電源」と称しない。
▼提案理由
 GX関連法成立後,核分裂でCO2が発生しないことをもって原子力発電を再生可能エネルギーと並ぶ「脱炭素電源」とし,気候変動への有効な対策とする言説が聞かれる。
 原子力発電は,大規模な施設建設及び安全対策工事,燃料の採掘・製造,ウラン濃縮の際には膨大なエネルギーを使う。13ヶ月毎に行う定期点検及び不具合による停止の際には大容量のバックアップ電源を長期間要する。バックアップ電源が脱炭素電源でない場合には,この間もCO2が放出される。長期にわたる使用済燃料の冷却,廃炉にもエネルギーを要する。ライフタイム全体で真にCO2排出削減に資するかについては異論がある。
 本会社は泊発電所1,2,3号機それぞれにつき,モデル計算でなくバックアップを含むCO2排出量の実績値を求め,開示すべきである。原発がライフタイム全体で他の発電方法による排出量の平均値を超える場合には,「泊発電所が脱炭素電源である」とは称しない。

○取締役会の意見
 取締役会としては,本議案に反対します。
 国が本年2月に策定した「第7次エネルギー基本計画」において,原子力発電は脱炭素電源と位置付けられています。
 また,一般財団法人電力中央研究所の報告書では,発電の種類ごとに,発電時のCO2排出量に加え,発電所の建設・廃棄や燃料の採掘・輸送・加工・廃棄物処理を含めたライフサイクルCO2排出量について公表されています。これによると,原子力発電は,再生可能エネルギーと同様にCO2排出量が低い水準であるとされています。
 当社としては,原子力発電の稼働により火力発電の化石燃料消費量が減少し,CO2排出量削減に繋がることから,原子力発電はカーボンニュートラルに寄与する重要な脱炭素電源であると考えています。
 したがいまして,本議案のような内容を定款に定める必要はないと考えます。

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2025/06/26 11:00:00 +0900
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